分かるまでにかかる時間
私自身、子どもの頃は恐らく平均よりは理解の早い子どもだったのだろうと思うので、少なくとも小中学校の頃に勉強がわからなくて困ったということはあまり記憶になく、教室をするようになってからも、自分の子どもの頃より遥かに理解が早い子に驚かされることもありますが、自分の想定より何倍も理解に時間がかかる子がいるということも知りました。
むしろ、小さいうちは、想定より理解するのに時間がかかる子のほうが圧倒的に多く、教えずに気づいてもらうには、それまで自分が思っていた3倍とか5倍とかの時間、黙って見守る必要があるということも学びました。
理解に時間がかかるというと、一般的にはあまりよくないことのように思うかもしれませんが、それもまた一概には言えず、理解が早い子の中には、感覚的にぱっと理解して問題を解くものの、抜けるのも早いという子もいますし、理解するまでに時間がかかる子の中には、一度理解したら結構しっかり定着するという子もいますので、やはりひとりひとりみんな違う個性ということだろうと思います。
ただ、どの子の場合も、その子自身が気づき、初めは時間がかかっていたり、表情が不安そうだったりしたのが、穏やかな表情になって、安定して解き始める段階まで見届ける、そこまで取り組んでもらうということが大事ということは感じます。
子どもが、難しい、分からないと感じてしまったような場合、とりあえず最低限でやり過ごすと、苦手意識が残り、次に同じような問題が出てきたときにマイナスの感情が先に立ってしまうことがあります。
嫌がるときには一旦保留にしてもいいとは思いますが、難しいと感じさせてしまった学習内容については、その子がすっきりした表情になるまで取り組んでもらうということを心掛けていきたいものです。
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