量の感覚
小さい頃から色々な学習に取り組んでいて、学年より遥かに先のことをしている低学年さんがいるのですが、恐らく能力に恵まれているのは確かだと思うものの、先取りの影響なのか、量の感覚が乏しいのが気になっています。
計算などは相当速くできますが、例えば今日のレッスンでは、5回転で11m進む車輪の直径がおよそ何㎝かという問題で、11÷5=2.2まではすんなりいったのに、なぜか2.2×3.14で「およそ7㎝」という答えを書きました。
11はメートルですから、2.2の単位は当然「m」で、仮にそれを3.14倍しても単位は「m」のままです。
この子の場合、「単位は何?」と聞いてしまえば、恐らくすぐに直すことはできるのですが、敢えて「その2.2は何を表しているの?」と尋ねたところ、「車輪が1回転で進む距離」と答えました。ここで「㎞なの?mなの?」などと直接的に聞くと、やはりすぐ気づくはずなので、「その2.2はどのぐらいの長さなのか手で表してみて」というと、どう見てもそれは5㎝以上ありそうよねという幅を示しました。
まあ、少なくとも2.2の単位が「m」だということには気づいていない状態です。
その後も、問題を読んでないと思うよ?とか、直径7㎝の車輪が1回転しても2.2にはならないよ?とか、単位を直接口にすることなく声掛けをしたのですが、気づいてもらえませんでした。残念ながら、2.2の単位は何なの?と聞くしかなくなりましたが、仮に長さの感覚がある程度ある子であれば、5回転で11m、1回転で2.2mとなれば、直径は1mよりは短いなとか、70の3倍が210だから、70㎝ぐらいかなとか、そもそも、直径7㎝の車輪が1回転しても20㎝ぐらいにしかならないなとか、そういうことに気づけるだろうと思います。
そういう意味でも、数量感覚を身に着けること、イメージを伴って考えることというのは、問題が難しくなればなるほど重要になってくると思います。
| 固定リンク
コメント