しっかり考えている
うちに来てくれ始めた頃は、とにかく早く解きたいから、ちょっと考えて適当に答えを書く。答えが違っても、またちょっと考えて違う答えを書く。じっくり考えてもらおうとしても、それがあまりに辛くて、冗談抜きに「小さなうなり声」をあげていた、そんな子がいます。
早くから先取り学習をしていたせいか、じっくり考えて、本当の意味で理解するという感覚を掴んでもらうまでに、結構な時間とお互いの忍耐が必要でしたが、ある時期突然大きな変化を見せ、今はもうじっくり考えることが当たり前になりつつあります。
今回のレッスンでは、多角形の角の学習で、色々な三角形や四角形の角をそれぞれ分度器で測り、和が何度になるかを確かめてもらった後で、ご活計や六角形、十角形などについての角の和を、まずはノーヒントで考えてみてもらいました。
すると、全く何も言わなかったのに、六角形は周りに3個、真ん中に1個の三角形をイメージして720°、九角形はちょっと勘違いしたものの、やはり分けて考え、どう考えたのかもきちんと説明をしてくれて、そのお蔭でどこがおかしいのかも確認でき、本人も納得の上で訂正。
そうやって自力で考えた後、塾や学校で習うときには、普通は1つの頂点から対角線を引いて分けると教わると思うという話を、実際に線を引いて見せながら伝えました。
ああ、この子が全く何も教えなくても、こうして工夫して考えられるようになったんだなぁと、改めて感慨深いものがありました。
この調子で、一層力をつけていってくれることを楽しみにしています。
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