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2025年2月18日 (火)

伝わらないもどかしさ

元々、他の塾に通ったり、通信教材をしたりしていたものの、どうも考えている感じがしないというご相談を頂き、ご縁をもらった子がいるのですが、当初、宿題はとりあえずやればいいという感じで、答えは書いてあるものの、考えていないことが丸わかり、とりあえず形だけ終わらせたというようなものが多々あって、本人にもおうちの方にもお話して、取り組みは少しずつマシにはなりました。

以前はレッスンでも、適当に答えを書いてこちらの反応を見てくるようなことも少なくなかったのですが、レッスン中は随分考えてくれるようになりましたし、宿題の取り組みも当初のことを思えば随分よくなったのだろうとは思います。

それでも、なんというのでしょう、これはもう学校の算数の弊害なのか、本人の性格的なもの、興味関心によるものなのかは分かりませんが、問題をイメージせず、とりあえず計算しているだけというようなことが今でも散見されます。

今日は、宿題の中に54.3mの針金を8mずつ切り分けると、8mの針金が何本できて、どれだけあまるかという問題に対して「6本できて0.7875mあまる:と書いてきました。
その数字を見た瞬間、これは電卓か何かで計算したのではと思い、「違ったら悪いけど、これ、電卓か何かで計算した?」と尋ねると、「筆算した」と答えました。
ですが、仮に筆算をしたのだとしても、割り切れるまで割り進まないと6.7875は出てきませんし、何本とれるかと聞かれているのですから、していることがめちゃくちゃです。
何より、そもそも、この問題は割り算を知らない段階でも、針金を切っていくイメージができる子は解くことができる問題です。

54.3-8=46.3、46.3-8=38.3…と繰り返していけば、14.3-8=6.3となり、8が6回引けて、6.3になったらもう引けない。つまり、6本取れて6.3あまるというのは、引き算だけで答えを出せるのです。
もしくは、掛け算で8×1、8×2と考えていけば、8×6=48、8×7=56で、7だと54.3より大きくなってしまうので、6本とれるという考え方のできるでしょう。

私としては割り算で解くようにというつもりはなく、イメージして、きちんと考えて答えが出せれば、それでOKなのです。
そして、そもそも、割り算の確かめ算のことを少しでも意識すれば、8×6に0.7875を足して54.3になるはずがありませんから、おかしいことに気づくはずです。

つまり、8mずつ「切り分ける」と書かれているので、割り算をした。出てきた数字を適当に書いた。そんなことだろうと思います。
これを、私は「しっかり考えて宿題をした」とは思いません。自分が書いたその式や答えの意味が説明できないのですから。

そういう話を何度も何度もしてきているつもりなのですが、どうもまだ伝わらないようで、その子の能力を私が見誤っているのだろうかと思ったりもするのですが、教室で、確かめ算をしても合わないということや、割り算ができない子でも解くことはできるということなどを伝えると、最終的に自力で答えを出しましたので、やはりそこまで詰めていないのだろうと思います。

なかなかもどかしいところですが、まだ根競べは続きます。

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