伝わらないもどかしさ
もう1年半近くレッスンをさせてもらっているというのに、どうしても伝えたいことが伝わっていない気がする低学年さんがいます。
ここに来てくれるより前からたくさんたくさん習い事やお勉強をし、それに耐えられるということは、能力的にも恵まれているのだろうと思う子なのですが、先取り学習の仕方によっては陥ってしまう、意味を理解することなく、解き方だけを覚えるという感じで進んできていたようで、ここではとにかく考えて、納得してから進んでほしい、そうでなければ、先取しても本物の力にならないし、自分の役に立たないと思うと、もう耳にタコができているのではというぐらい伝え続けているのですが、どうしてなのか伝わっている感じがしないのです…。
例えば、今日は小数×小数の学習をしていたのですが、初めは図を見ながら、どうしてそこに小数点がつくのか考えてもらいつつ進め、暗算の式でまず解き、その後筆算に進んだというのに、筆算になった途端、足し算、引き算と同じように、小数点を下におろしてきました。(1.5×3.2のように、点が揃っているものが最初だったので。)
筆算のプリントに進む以前に、1.5×3.2であれば、15×32を10で割って、更に10で割るというような、式の意味なども学習しているというのに、さっさと筆算を終えて全て点の位置を間違っていました。
そして、そのプリントには1問、例として解いてあるものがあったのですが、「なんでそこに点が付くの?」と尋ねると、答えもせずにすべての点の位置を例と同じ位置に動かしました。
「じゃあ、下におろしてくるんじゃなくて、そこにつくのはなんで?」と尋ねると黙りこみます。
そして、また同じような話を…。学校よりずっと先のことをしているのに、何をしているか分からないのなら、無理に進める必要はないのだと、もう聞き飽きてるよね?と内心思いつつ、それでも伝え、どうしたらこれが届くのかと、自分の力不足を悲しく思います…。
別の子が、苦手だったことをコツコツ頑張って、だんだんできるようになっている姿を見せてくれたので、少し救われましたが。
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