ゆっくりながら
発達がゆっくりであることに早くから気づかれて、算数でお困りということもあって、小さいうちにご縁を頂いたお子さんがいます。
今はもう高学年になるのですが、平均的な成長スピードというものがあるとすれば、やはりそれよりはゆっくりで、今学校で習っていることは、解き方を覚えたらその時はある程度できるものの、数の感覚が伴っていない部分になると、その子に限らず、分からぬままに覚えて解いていた子はみんな、忘れたら解けなくなります。
でも、確かに成長しているところもたくさんあって、その成長具合がまた読めないのも興味深いのですが、今日は久しぶりに、学校では速さの学習などもしているので、これまでは苦戦しては保留にしていた時間計算をしてみてもらうことにしました。
たし算して60秒になったら1分に直すのはすんなり。120秒になったら2分に直すのもすんなりいけたので、おお、成長している!と思ったら、110秒になった途端1分10秒になりました。
そこでその子が書いている60秒は1分、120秒は2分というとことを指して、1分10秒だったら、1分は100秒になってるよ?といったものの、まだぴんと来ない様子。
そこで、110秒は1分より長いか尋ね、2分より長いか尋ねて、1分より長く、2分より短いことは分かっていることを把握。
紙に、1分=60秒 2分=120秒 と書いた間のところに、110秒と書いたところ、ゆるゆると手が動き始め、1分50秒と答えられたので、次の156秒は1分より長いか、2分より長いか、3分より長いかと尋ねていき、2分と3分の間にあることを確かめてから、同じように2分=120秒と書き、3分= のところは何秒か考えて書いてもらってから、その間に156秒と書きました。すると、やはり少し考えて正しく答えられました。
引き算で繰り下がるものも、何度かやり取りをした後、最後は助けも必要なく、更に計算用紙などに何も書かず、連続正解できました。
ゆっくりながらも確実にできることは増えているということが感じられて、嬉しく思うと同時に、日本の小学校は成長スピードに関係なく、年齢だけで学年を決められてしまうもどかしさも感じます。
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