心配だけど安心
算数がすっかり苦手になって、高学年になってから来てくれた子は、コツコツがんばってくれて、初めの頃と比べると大きく変わってくれました。
算数のセンスにはあまり恵まれてはいないのかもしれませんが、問題に向き合いながら笑顔が見られることも増え、少なくとも、初めの頃のようなおどおどした表情、不安な表情を見せることはなくなりました。
ただ、恐らく学習全般にあまり得意ではないらしく、学校などでは覚えるように言われたであろう公式なども忘れがちですし、今回のレッスンでは百分率で1%が0.01と同じということを忘れていて、思い出してもらうためにあれこれ声掛けをしたり、ヒントを紙に書いたりもしたのですがダメ…。
その代わり、50%は全体の半分ということは分かっているし、48kgの65%を求めるのに(もちろん、48×0.65をすれば済むのですが)、65%を小数や分数に直せなくなっていたので、試しに48㎏の10%を尋ねると少し考えて4.8㎏と答え、線分図を描いて全体を48㎏とした後で、65%がどのあたりか尋ねると、ちゃんとそのぐらいの場所を示せたので「%を小数には直せないけど、それが分かるなら解けるよ」と言って待っていると、恐らく10%の6倍と10%の半分という考え方で答えは出せました。
当然、小数や分数に直せないことは困りますし、解き方も覚えていた方が便利なのは間違いありませんが、算数が苦手だった子が、きちんと量をイメージでき、図に表すこともできる上、工夫して答えを出せるようになったことは本当に素敵なことだと思うのです。この状態であれば、少なくとも算数を嫌いになることはないはずですので。
覚えるべきことをボロボロ忘れてしまいがちなことは心配ですが、しっかり考えられるようになっていることは本当に安心します。
| 固定リンク
« きっかけ | トップページ | 教えないことの醍醐味 »
コメント