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2024年2月27日 (火)

勉強の仕方

小学生はもちろんですが、中学生や高校生とレッスンをすると、改めて感じることがあります。
何度も言っている通り、私は塾や予備校などに行ったことがないので、勉強するといえばまず学校で。そうなると、まず先生が話し始めて、それを聞き、習った通りにやってみるというのが自分にとっても勉強の仕方だったように思います。

その勉強の仕方は受け身になるだけでなく、自分で考えるより先に説明されて、先生の言っていることが理解できた場合、「わかった」と思いますし、仮に説明がよくわからなかったとしても、公式などが使える場合、公式を暗記してしまえば、自分が何をしているのかはわからないけれど、とりあえず答えは出せるというようなことが起こります。

実際、自分の高校時代を振り返ると、数学の大半は公式などを覚えて当てはめて解いていただけで、その公式の意味であるとか、自分が今何をしているのかなど、意識することもなかったように思います。まあ、私の場合、公立中学でのんびりしていたのに、進学校に入ってしまったため、授業の難易度もペースも激しく上がり、それが全教科で起きたため、とにかく日々の予習や宿題をこなすだけでも精一杯、じっくり考える余裕など全くなかったということもあるわけですが、もし、小中学校時代に、教えられる前に自分で考えるということがもっとしっかりできていれば、高校数学も随分変わっていたのではないかと思うことがよくあります。

教室を始めて以降、時々高校数学をする機会があるのですが、日常的に触れているわけではない分、公式などの多くは忘れてしまいがちです。それでも、問題を見て考えれば解けるものがかなりある。小難しい定理などを覚えられなくても、小中学校で身に着けたことを使えば解けるものも結構ある。そういう気づきはしばしばあります。

私に限らず多くの子は、例えば数学の問題を解こうとして、例題のところに解法や解説が書かれていたら、とりあえずまず読む子が大半でしょう。そして、その例題の下に類題があれば、例題のところに書かれている解法を参考にしながら解いてみて、答えが合っていたら「解けた」ということでほとんどの子が次に進むでしょう。
ですが、解説に書かれた解法をしっかり理解できていればまだしも、どういう意味か分からなくても、同じ手順を踏めば解けることも多々あって、その場合、その問題を理解はしていませんから、ほどなく忘れて解けなくなります。
忘れないためには何度も繰り返し解く必要が出てきますが、分かっていないまま繰り返すのは全く楽しさも心地よさもないでしょう。その結果、なかなか身につかない。そして、更に繰り返しが必要になる。そのうち、数学が嫌いになってしまう…。

好き嫌いは人それぞれですから、誰もが算数、数学ができなくてはいけないということはないでしょうし、そもそも勉強もしなくても生きていく方法はあるのだろうとも思います。
ただ、せっかくするのであれば、小さいうちからしっかり考えて、それを積み重ねることで、その先の学習がただの苦行にならずに済む可能性は高まるということを、もっと多くの人に知ってもらえたらと思います。

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