もう一息なんだろう
小さい子にとって、実際に触れるおはじきと絵に描かれたおはじきとは全く別物で、例えば目の前におはじきを2個と3個置いて、合わせていくつかを、おはじきを触らず見ただけで答えられるのに、おはじき2個と3個の絵が描かれているものを見て、合わせていくつかは答えられないという段階があったりします。
おはじきに限らず、色々なものが、具体物か絵かでは全く違っていて、具体物なら考えられるのに、絵になると考えられない段階がある子がほとんどで、その段階を乗り越えるのが速い子もいれば、時間がかかる子もいるのだろうと思います。
10までの引き算で苦戦してご縁をもらった1年生さんは、その後、まずまず順調に進んでいるのですが、前回は10個くっつけて1本になった10の積み木と、1個ずつバラバラの10個の積み木とでも、問題が分かったり分からなかったりすることがあり、1個ずつを10個と10個積み木がくっついた棒1本が、その子にとっては別物なのだと気づかされました。
そして今回、時計と時刻の学習をし始めたところ、時計も苦手だったようで、3時とか12時とかぴったりした時刻も分かっていなかったのですが、時計の教具を見せながら針を回し、長い針と短い針の位置を指さしながら、何度か「これは3時」「これは6時」というように見せた後、尋ねると、割とすんなり答えられるようになりました。
次に何時半についても同様に、何度か見せながら「これは1時半」「これは5時半」などといえば、やはりすんなり答えられるようになりました。
そして、プリントに進んだのですが、何時、何時半は答えられたものの、短い針を書く問題や長い針を書く問題、両方の針を書く問題と進むと、半の針がめちゃくちゃになり始めました。
「半の時、そんなところにあった?」などと声掛けしてみるのですが、全くピンとくる様子がないので、分かっていないのかな?と、時計の教具を渡して合わせてもらうと、きちんと合わせられるのです。それを合わせた後に書いてもらえば正しく書けるのですが、プリントの絵だけだと、途中でまたおかしくなったりして、そのたび教具を渡して合わせてもらうとできている、そんな状態が続きました。
今回も、その子にとっては実際に動かせるものと絵とでは大きな違いがあるということなのだろうと思います。
あと一息でその段階を越えられそうにも思うのですが、それを見られる日が早く来るといいなと思います。
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