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2023年11月 1日 (水)

もどかしい

初めの頃から比べると、変わってきたこともたくさんあり、考えている時間も増えてきているようには感じるものの、まだ一番超えてほしい壁を越えていないように感じてもどかしい1年生さんがいます。
恐らく知能的には比較的恵まれているのだろうと思います。それもあって、小さい頃から先取り先取りでかなりの勉強をしてきたようですし、計算などは小学校の範囲は全て終わっているのではないかと思われます。
たとえ習ってそれを真似て単純計算をするだけとはいえ、何学年も先のことまでできるのはやはりそれに対応できる能力があるからなのは間違いないでしょう。
ただ、早い段階から沢山速くを積み重ねてきた弊害が既にかなり出ているのも感じます。

計算が速い影響なのか、数字を見ると何となく感覚的に計算をしてしまうようで、量の感覚が伴っていないように感じることが多く、その一番大切なところをじっくり考えて自分なりに消化するという段階を経ていないのだろうなと思います。
こちらの教室でも既に小数・分数などをしているのですが、図に色を塗ったりして表すことはスラスラできるのに、なぜかそれがイメージとして頭に浮かばない、もしくは浮かべようとする前に反射的に答えを書いてしまうというような感じで、1kgが1000gと知っているのに、おまけに、0.1は1を10等分したもの、0.01は100等分したものということが書かれているのに、0.1kgは1gと書き、0.01kgは0.1gと。何度か声掛けをしても直るどころか、次は0.1kgは0.01gになりました。

0.1は10分の1と同じということまで既に理解しているのですが、どうにもおかしな答えしか出てこないので、1kgの秤の文字盤の絵を見せて、0.1kgがどこまでか考えてもらいました。
すると、何度かやり取りは必要でしたが、文字盤を10等分した1つ分のここだと答えたので、それを確認して答えを待っていると、0.1kgは10gだというのです。その文字盤には半分のところに500gと書かれているのに…。
絵があるのに見(え)ていないと感じることがしばしばあって、それがなぜなのか、まだ突き止められずにいます。
ただ、その子の場合、そこを乗り越えることができれば、劇的な変化がみられるかもしれないと思うだけに、何とか粘り強く向き合っていかねばと思っています。

幼いうちからお子さんに先取りで学習をさせられる際は、お子さんがイメージを伴っているかどうか、ただの機械的処理になってしまっていないかを気を付けてあげてもらえたらなと切に思います。

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