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2023年10月18日 (水)

教えないからこその感動

今週は学校行事や送迎のご都合、試験日程の関係などでなぜか連日お休みの子がいたり、振替が入ったりしています。
インフルエンザもかなり流行っているようですし、気温も下がって風邪をひく子もいそうですので、皆さまくれぐれもお気をつけて。

そんなこんなで今日のレッスンは1つだけになってしまったのですが、そのレッスンでまた感動させてもらいました。
ここでのレッスンは基本的に先に解き方を教えるようなことはなく、まずそれぞれの子に考えてもらうところから始まるので、しばしば自分にはなかった発想に驚かされたり、はっきりとその子の成長を感じられたりというようなことがあります。
そして、今日の子は、元々算数のセンスがかなりある、よく考えられる子だということもあるのだと思いますが、前回から体積の学習を始めていて、今回は凹凸のあるものなど、分けたり、一部をのけたりして体積を求める問題が出てきました。
L字型になっている立体の体積を、まずは直方体に分けて求める方法を考えてもらったところ、全く問題なくすんなり解いたのですが、他の考え方も思いつく人は答えましょうというところで、全く何も言っていないのに、「うん、わかるよ。初めにここがある直方体を出して(体積を求めて)、ここを取るの。」とこともなげに答えました。

その子は算数が好きなようで、自分から進んで先のことをおうちの方に教わったり、本などで見たりしていることがあるので、どこかで習ったのかなと思って尋ねると、「ううん、面積のときの考え方(大きな長方形から小さな長方形を取り除くような考え方)みたいにしたの。」と。

ああ、賢い子というのはこうも容易く応用するんだなぁとしみじみ感心しつつ、「すごいねぇ」と言ったのですが、本人にとってはなんてことないのかもしれませんね。
仮に先にこちらがこういう考え方もあるよと提示してしまったら、その子がひとりでも考えられていたはずのことを邪魔した上に、私は感動するチャンスを失っていたことでしょう。

考える力がまだ弱い子などには必要に応じて手助けしますが、初めから教えてしまわないことは本当に大事なことだと思います。

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