教えないからこその喜び
今日のあるレッスンでのこと。(実はほとんど打ち終えていたのに、突然ブラウザがシャットダウンして、全部消えてしまったのでダメージが…。)割合の学習の2回目の子が、14.5kgの120%は何kgかを求める問題を考えていたのですが、学校などで習う解き方でいえば、14.5×1.2をすれば済むわけですが、個人的には小数の掛け算はあまり好きではないので、10%が1.45kgだから20%で2.9kg、14.5+2.9で答えは17.4kgというような考え方をしますし、子ども達にもまずは自分で考えてみてもらうようにしているため、黙って様子を見ていました。
すると、しばらく考えた後、14.5を5で割って6をかけるという流れで答えを出したのです。
もちろん、覚えられるのなら14.5に割合を掛ければいいわけですが、割合の単元が苦手な子が多い理由の一つが、公式として3つのものを教えられ、どれは掛けて、どれは割るのだったか、割るときはどちらをどちらで割るのだったかがごちゃごちゃになるというものだと思います。
その上、小数の計算はさらに面倒。それを思えば、学校などで公式を覚えさせられる前に自力で解くことができるようになっていれば、公式を忘れても解けるわけですから、こちらで先に公式を教えるようなことはしないようにしています。
算数があまり得意でない子は尚更、公式を3つ覚えさせただけだと混乱して、あり得ないような答えを出しても、それがおかしいとさえ気づかないこともありますから、とにかく、数直線などで与えられている量に対して、問われている量がどのぐらいなのか図に表せることを重視していますが、上述の子の場合、100%に対して120%は5つに分けた6つ分という発想が出たということだと思います。これは、量のイメージがなければ出てこない発想だと思うので、見ていてなんだか嬉しくなりました。
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