響けばいいけど
今日は試験前の振替ということでレッスンがあり、出勤していましたが、元々、数学がかなり悲惨な状態だということで5月下旬から来てくれ始めた子なので、色々気になるところはあるものの、本人に悲壮感や危機感が感じられない、なかなか珍しいタイプの子で、能力的に厳しいのとは明らかに違うように思っています。
最大の問題は、覚えなければどうにもならないことをほぼ一切覚えておらず、その場で覚えても繰り返さないので次には忘れているような有様。
前々回と前回、三角形の合同の証明が学校で終盤になっているにも関わらず、合同条件すらきちんと覚えていなかったので、それはできるできない以前の話だと伝えたのですが、その後学校行事の都合や体調不良で2回お休みが続き、レッスンできぬまま試験前日に。
試験範囲は平行四辺形や色々な四角形、等積変形のあたりということで、ではまず絶対覚えていなくてはならない平行四辺形の定義と平行四辺形になる条件、合わせて5つを尋ねると、残念ながら予想通り全部覚えていませんでした…。
その子にも、教室に来てくれているほかの子達にも、私は覚えなくても考えればできるものは覚えなさいとは一切言いません。何でもかんでも覚えるのは大変ですし、覚えたものを使おうとすると、記憶が曖昧になったところは間違う可能性も増えるからです。
そもそも、小学校や中学校で公式と呼ばれているものも、大半は覚えなくても考えれば解けるので、それらを忘れても特に何も言いませんが、語句や言葉の意味、定義などは誰かが決めたものだから、覚えるしかないものだと説明もしますし、それは覚えなければ始まらないわけです。
しかし、前回の試験前にも伝えたこと、その後のレッスンでも繰り返し伝えたことなのに、今日ふたを開けたら結局何も覚えていなくて、この状態で本当に明日期末考査なんだろうかと、ちょっと愕然としました。
当然今日もこんこんと言って聞かせましたし、本人が別に数学なんてできなくてもいいと思っているのであれば、それはそれで無理してここに来なくてもいいのだからという話もしたのですが、果たして響いたかどうか…。
もちろん、来てくれる限りは何度でも繰り返し、響くまで言い続けますが。
| 固定リンク
コメント