タイミング
当初は引き算になると10まででも激しく抵抗し、通っていた教室では全く先に進めなくなってしまったとのことで来てくれ始めた低学年さんは、数々のバトル?を繰り広げつつ、泣いても帰れないということを理解し、少しずつ、私ができるということはどうやらやればできそうだと思ってくれるようにもなり、今では拒否反応も随分和らぎました。
それでも、新しいことを学習するたび、ほぼ毎回ネガティブな反応が出るのですが、その反応を見たくないからと、助けすぎるとその子のためにならないことはよくわかっているので、それは覚悟の上で、悪態をつかれようとも負けることなく向き合います。
その子は、ここにくる以前に九九は暗記していたので、掛け算の問題はご機嫌で解いていました。(そのときは、意味はほとんど理解していませんでしたが。)ですので、あまりのない割り算は抵抗なくいけたのですが、あまりのある割り算になると、再び拒否反応が。
意味を理解してもらうため、とにかくやる気になってもらうためということで、まどろっこしいながらも、マルを描いて、それを3個ずつとか5個ずつとか、割る数の分で囲んでいき、何回囲めてどれが残るかということを繰り返してもらったところ、本人が簡単だと感じると放っておいてもやってくれるので、とにかくひたすらマルを描いて、囲んで、数えて…ということを機嫌よく繰り返していました。
ただ、描いて数えるということを繰り返しているだけで、そこからどう考えたらいいかには考えが及んでいないようでしたので、ご機嫌でマルを囲んでいるところに、そろそろ大丈夫かなと、「ねえ、それ、ずっとマルを描いて数えなくても、あなたが得意な掛け算で考えられるはずなんだけどなぁ」と声掛けをしたところ、描いて考えらたらどんどん解けるというところで機嫌がよくなっていたところに、自分が得意な掛け算と言われたことで、ハードルが下がったのか、すんなり聞き入れてくれて、どう考えなさいと言わなくても、ちゃんと答えが出せるようになりました。
きっとその子にとってよいタイミングで声掛けができたのかもしれないなとホッとしました。
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