成長を感じる
元々発達がゆっくりで、理解に時間がかかるので、学校の進度は気にしてもらわなくていいということで、数年前に一緒にレッスンをさせてもらうようになった子がいます。
一番最初、2年生の夏の段階でまだ5がぱっと把握できない状態からのスタートだったのですが、その後5まではすぐわかる、10まではすぐわかる、20までも…と比較的順調に積み上げていったものの、一方で学校の授業は進んでいきますし、恐らく公式を教えられたり、筆算で計算をしたりという、覚えればなんとかできるという範囲もあったからか、せっかく見て把握できるようになってきつつあっても、指を使って数えることがそれ以前に癖になっていて、更には学校などで速くしようと思うと数えてしまうということもあるのだろうと思われ、100までの繰り下がりのあるひき算あたりで先に進めなくなりました。
もちろん、筆算をすれば答えは出せるようだったので、100までの数量感覚を何が何でも身に着けてもらわなければならないということでもないかもしれない、ずっとそこで足踏みしていたら、算数自体が嫌いになってしまうかもしれないと、筆算をしてもいいことにして先に進みました。
その後、学校の授業にある程度ついていけるようになり、あゆみでも初めてひとつよくできるをつけてもらったというお知らせを頂いたりしつつ、世の中の子たちの中には、量の感覚がないまま、公式などを覚えて答えだけ出している子も少なからずいることを考えれば、戻っておさらいをするよりこのまま進めたほうがいいのかもしれないと思うようになっていました。
しかし、高学年になり、ここ最近、以前はきちんとできていた何百や何千など0が並ぶ数からの引き算の筆算ができなくなっており、他にもちらほら気になることがあってご相談させてもらったところ、ご家庭でもできていたことができなくなっていると感じることがあるとのこと。ご希望も伺った上で、過去に保留にしていた100までの数の把握のおさらいをしてみることにしました。
すると、数の把握も足し算もすんなり。2桁同士の繰り上がりがあるものでも、筆算なしにきちんと計算できています。ただ、足し算は3桁になっても暗算でできることがあるので、問題は引き算なのかなと思いつつ、おさらいを進めたところ、繰り下がりのないものは問題なく暗算できており、何十からの引き算も、2桁-1桁の繰り下がりのあるものも、ほぼ問題なくクリアしてくれました。
特に、43-7のようなものだと、「3取ってあと?」と尋ねると「4とる」「4の相手は?」と尋ねると、すんなり「6」を書くという感じで、考え方の流れがスムーズで、それを解いている間、指を折って数えるということはありませんでした。
これまで数年一緒にレッスンをしてきて、イメージする力が弱いのかもと感じることはあるものの、図を見ればすんなり理解できていて、かつて100までの引き算をしたときとは明らかに反応が変っていました。
この調子で1000までをおさらいして、ほぼ確実にできれば、急がせず、思い浮かべさせたり、絵に表すよう促したりということをもっと積極的にしていこうと思います。更なる成長を感じられることを楽しみに、私自身が焦らないよう気を付けます。
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