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2023年5月25日 (木)

考えていないわけではないけど

今日のレッスンで初めて直径と円周の関係を初めて学習した子に驚かされたことがいくつか。
元々うちに来るより以前から、教室や塾などで勉強をしてきた子で、残念ながら教えられたことを覚えて解くということが結構染みついた状態で来てくれたということもあり、それを極力、どうしてそれで解けるのか考えさせ、必要であれば具体物を見せたり、絵を描かせたりしながら、本当の意味で理解するということを感じてもらうよう努めつつのレッスンを続けてきたので、最近は少しずつ落ち着いて考えるようになってきてはいます。
そして、多くのことを塾で先取りしている子ですが、直径と円周の関係はまだ習っていないとのことだったので、それは何よりと思い、スプレー缶や円柱形の発泡スチロール、掛け時計など、円形をしたものの周りの長さと直径をおよその長さで測ってもらった上で、円周は直径のおよそ3倍と確認し、円周率の話をし、どこまでも続く数字なので、算数では3.14倍ということにして計算すると伝えました。
すると、円周を求める問題はすんなり解いたものの、次に円周から直径を求める問題になった途端、「直径×3.14=円周」と言葉での式もプリントに書いてあるというのに、なぜか手が止まりました。さっきまで何を解いていたか尋ねると、円周の長さと答えるのですが、どうもつながらない様子で、円周は直径の何倍だった?と尋ねると、なぜかおよそ3倍に戻ってしまいました。3倍よりもう少し詳しく言うと?というと、今度はなぜか2倍?と尋ねられる始末…。
どうやら頭にさっきいくつか長さを測った円周と直径の関係は思い浮かんでいないようです。何度かやり取りをして円周を3.14で割ると分かったのですが、今度は円周から半径を求める問題で手が止まりました。何か考えているようだったので待っていたところ、円周を1.57で割ろうとしているのを見つけ、ストップをかけました。
まだ小学生なので難しいところもあるとは思いますし、特に小数で割るというのはイメージもしづらいとは思うのですが、3.14より小さい数で割れば答えは大きくなるわけですから、直径より半径のほうが長くなってしまいます。
その子なりに考えていたことはわかったものの、大きさ、長さのイメージはしていなかったのだと思います。
なんでも考えればいいというものではなく、やはりまず第1に大切なのは、問われていることをイメージできるかどうかなのだろうなと、改めて感じる出来事でした。

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