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2023年4月 4日 (火)

本人の意思

うちの教室は入室時にテストなどは一切ありませんし、お子さん本人がレッスンを受けたいと思ってくれて、私が何かお役に立てそうであればレッスンをさせて頂くのが普通です。
また、例えば体験レッスンに来てくれたときに、おうちの方は乗り気になってくださって、入会の話をしようとしてくださっていても、お子さんの反応が今ひとつだったりすると、まずはおうちで話し合ってくださいと言って、その場で決めて頂かないようにしています。
というのも、お子さん本人が学びたいとか、できてしまったコンプレックスを克服したいとかいう気持ちがなければ、せっかく通ってもらってもほとんどお役に立てないかもしれないからです。

ものの好き嫌いは理屈ではないところが大きいと思っていて、人それぞれ、好き嫌い、興味のあるなしは千差万別なのは確かだと思います。
また、嫌いなものについて、なぜ嫌いなのか理由がはっきりしている場合は、理由によっては克服できることもあるかもしれませんが、理由が分からない場合は嫌いでなくなるのは難しいかもしれません。

学習に関しても、好きな教科と嫌いな教科は人それぞれですし、好き嫌いとできるできないは直結しているとも言えません。(好きだけど苦手ということもあれば、嫌いだけどできるということもありますので。)

お子さん本人が勉強が嫌いで、勉強なんてできなくてもいいという強い意志がある場合、その子に勉強をさせて成果を出すのは相当至難の業だろうと思います。(どうにかして少しでも楽しいと感じるような経験をさせられれば変わる可能性はありますが。)
嫌いだけどできるという場合は、本人は楽しくないでしょうけれど、学校などで困ることはないでしょうから、それはそれでいいのかもしれません。
好きだからできるというのは一番幸せなパターンだろうと思いますし、この場合、本人が楽しんで学べるので、どんどん進んで行ける上に、身に着きやすいとも言えます。
好きだけどできない場合。こういう子は全力でサポートしますし、本人が好きと思えるなら、なんとか努力しようと思ってくれやすいので、ほんの少しずつであっても、成果が出る場合がほとんどです。
しかし、一番手強いのは、できるようになりたいけどできておらず、かといって真剣に努力もしない子。仮に、その子自身が精一杯努力しているのにできないのであれば、能力的な問題があるのかもしれませんし、何か困難を抱えているのかもしれません。努力の仕方が違っている場合もあるかもしれません。その判断をするためには、まずその子の精一杯がどのぐらいなのか見極めなくてはなりません。

ただ、こちらから見ていて、絶対精一杯やっているわけではなさそうに見えるのに、いくら話をしても響いている感じがなく、かといって辞めたいとは言わないというような子はどう働きかけたらいいのか悩みます。
こちらが気づいていないだけで、実は必死で精一杯取り組んでいるのであれば、それ以上を求められても困るでしょうし、その判断を誤ると、子どもに強い苦手意識を植え付けてしまうかもしれません。
決めつけないよう気をつけながら、根気強く向き合っていく中で、本人が何か感じ、考えてくれるようになることを願います。

 

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