久しぶりの笑い声
算数で苦戦して来てくれることになった当時4年生だった子は、それまでのおさらいをする範囲が広かったこともあり、週2回のレッスンをさせてもらった結果、何か月か経った頃から、レッスンをしていても楽しそうな表情を見せてくれることが増えてきて、ちょっと安心し始めていました。
しかし、何があったのかはわからないものの、その後長く長くやる気が見られず、調子の上がらない時期が続き、私も悩んでいました。
というのも、これまでの経験上、苦手だった子が変化を見せ始め、楽しそうに取り組んでくれるようになった場合、そこからまた元の状態に戻ったり、やる気を失ったりする子に出会った記憶がなかったからなのです。
もちろん、苦手だったり、嫌いだったりする子が、そのまま楽しいと思ってもらえぬままお別れすることになった経験はありますし、十分できるようになっても算数は嫌いなままだったという子も中にはいますが、楽しそうに取り組み始めた子が表情を失い、考えられなくなるというのはとても珍しい経験でした。
何が原因か分からぬまま、色々な声掛けをし、話をし、この状態でレッスンを続けていて、何かお役に立てているのだろうかと悩みもし、正直におうちの方に伝えたこともありますが、これまた何がきっかけだったのかわからないものの、6年生になってから取り組み姿勢に再び変化が見えてきたように感じていたところ、今回のレッスンで本当に久しぶりに、「うわ、なんでや?」と楽しそうに声をあげたり、自ら進んで時間を延長して問題を終わらせようとしたり、笑顔や笑い声、真剣に考えている顔と、いい表情をたくさん見せてくれました。
本人はそんなこと想像もしないだろうと思いますが、その笑い声を聞きながら、思わず涙が出そうになりました。
なんとかこの状態を長くキープしてもらえるよう(とはいえ、やらなくなったときも今回も、何がきっかけだったのか分からないので、どういう方向で努力すればいいのか難しいところですが…)私もがんばっていこうと思います。
| 固定リンク
コメント