« 好不調 | トップページ | 今週も無事終了 »

2022年12月 9日 (金)

変化の兆しか?

春頃から一緒にレッスンをしている低学年さんは、うちに来てくれるまでにいくつか教材や塾などを経ていて、その結果、考えずに適当に計算しているだけのように思えるとご相談を頂きました。
その後、まあ、うちの教室ではいつものことですが、自分の頭でしっかり考えてくれるようになるまでの根競べが始まったのですが、まだ低学年だというのに、こちらの表情を伺いつつ、適当に答えを書き直す癖がかなりしっかり染み付いており、また、図などがあってもなぜかそれを見ずに、何もイメージしている風もないままに、なんとなく答えが書かれるという状態からなかなか抜け出してもらえずにいました。

怒られるのは嫌みたいなのに、なぜか毎回宿題の点つなぎはいい加減。教室でさせると集中してきちんと描くことが多いので、いい加減にするのなら意味がないとも言い続けているのに、なぜかそれも変化が見られません。

なかなか手強いな…と思いつつ、過去にひとりだけ、小さい頃から一緒にレッスンをしていたというのに、とにかく自分で考えることを面倒がり、数年に渡ってこちらの反応を伺い続けていた子がいましたので、まさかそのパターンだったら辛いなと思い始めてもいました。

そして、今週のレッスンも、またいつものように点つなぎはあちこち抜けていたり間違っていたり。そして2桁×1桁の33×3がなぜか122という謎の答えになっていたので直してもらおうとしたところ、多分また数字だけを見て何か計算しているようだなと思ったのですが、再び一の位に2を書きました。(それも、教室の子の多くは2桁×1桁をするときには筆算をまだ知らないので、上の位から答えを書くのですが、そこも違っていて…。)そこで、「33×3をたし算の式にして書いて」というと、そこはすんなり33+33+33と書いたので、黙って見ていると、正しい答えに直りました。それでも、次の問題はまた数字だけ見て計算している様子の上、おかしな答えを書いたので、速くしてとは言っていないし、自分でわかっていないのにマルをもらっても仕方ないよ?とまた声をかけ、分からなければ書くように促して、ようやくその後は、自信がないときは足し算の式に表してからそれを見て考えるということをしてくれるようになりました。

その後は、時間があるときに直しをしようと思っていた嵩の文章問題のプリントを出して、様子を見ていたところ、もしかしたら初めて見るのではというぐらい、式を見つめて何か考えている様子で、その後正解が書かれたのですが、まだ何も反応しないうちに答えを消して、また考え始め、再度同じ答えを書いたのに、すぐ消してと、よくわからない行動を取りました。その上、最終的には初めに書かれていた間違っている答えに戻ったので、どう考えたのか尋ねても、それには答えが返ってこず、さて、困ったなと思いつつも、これもこれまで何度か言っているのですが、「引き算は、引いたのを足したら元に戻るのよね?それで元に戻る?」と尋ね、再び考え始め、その後も何度かやり取りは必要だったものの、その子の真剣に考える顔つきを見たのはもしかしたら今回が初めてかもしれないなと思いました。

自分で考えているときの子ども達は本当に穏やかないい表情を見せるので、恐らく気持ちも落ち着いているのだろうと思います。そして、その表情を見せるようになると、段々変化が見えてくることが多いので、これはようやく本格的な変化の兆しかもしれないと、ちょっと期待してしまいます。

|

« 好不調 | トップページ | 今週も無事終了 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 好不調 | トップページ | 今週も無事終了 »