手が動くかどうか
先日から一緒にレッスンをしている3年生さんはかなり先取りで学習をしているものの、習ったことを覚えてその通りに解くというような勉強になってしまっているようで、自分の頭で考えるということがまだよくわかっていないような状態です。
今回のレッスンでしたある問題は、既に線分図が描かれており、それを見て考えたら解ける問題ではあったのですが、複雑な問題でもあったため、全く手つかずの状態でした。
ですが、問題としては母と姉、妹の3人がいて、母と姉の年令の合計、母と妹の年令の合計、母と妹の年令差が与えられていましたので、仮に小1や小2の子でも、100までの数が分かって、足し算、引き算ができる子であれば、母と妹の年令差が34才なら、母が34才、妹が0才から始めて、35才と1才、36才と2才…と2人の合計が与えられている年齢になるところを見つければ解けるわけです。
でも、線分図を使って解く方法を習っていると、その方法以外で解くという発想が出ないのかもしれません。
もちろん、2人を足して52、引いて34なら、合計の86を2で割れば母の年令、差の18を2で割れば妹の年令が出ますし、その解き方、考え方を教えることはとても簡単なことです。
ただ、解き方を教えた場合、それを忘れたら結局その子は解くことができなくなるわけですから、まずはどれだけまどろっこしい方法でも、自分が確実に考えられる方法で解くことが大切だと思います。面倒な方法でも自分で解けると感じた後で解き方を教えれば、忘れたときには書き出して考えればいいやと思えるかもしれませんし、何度も書き出すことによって、34と0からでなく、合計が52なのであれば、40と6ぐらいから始めたり、52の方を分けてみて42と10ぐらいから考えることもできるようになるかもしれません。
どう解いたらいいか分からないときに、とにかく与えられている、分かっていることを書き出してみるというように、まず手が動くようになるのは算数・数学を解く上でかなり大事なことなのではないかなと思います。
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