2年生と分数
うちに来てくれる前に違う教室に通っていたこともあり、2年生としてはかなり先に進んでいる子と分数の学習をしています。
その子はしっかり考えて、なんでも結構よくできる子なのですが、教室では九九の暗記はさせないので、おうちなどで覚えなければ、まだ覚えていない(学校ではようやくかけ算の単元に入ったところぐらいらしいので)段階です。
分数の学習が進んで、今日は帯分数、仮分数などを学習することになったのですが、教室ではテクニックとして教えることはしないので、あくまでも図などを見ながら、子ども自身がどう考えたらいいかに気づいて解いてもらうことになります。
ただ、帯分数を仮分数に直す問題の中には9×8や11×11などをせねばならない問題もあったので、九九を覚えていない場合はたし算をしていくなど、やや面倒なはずです。
ですので、その問題をし始めたときに、九九を覚えているかどうか尋ねたところ、「まだ覚えてない。ほんのちょっとしか知らない。」との答え。
じゃあ時間がかかるかもなぁ、最後の方の問題は足していくにも少し大変だし、考え方が分かっていればいいから、少し減らそうかなぁと思いつつ見ていると、初めはかなりスローペースだったので、かけ算を覚えていないかなかなと思ったのですが、いくつかマルをもらううち、自分の考え方で合っているんだなと自信が持てたのか、どんどん早くなり、あっという間に最後まで解いてしまったのには驚かされました。
あの速さでできるのであれば、この子は九九を暗唱できなくてもあまり困ることはないかもなと思ったほどです。
この子が帯分数を仮分数に直しているのは、大きさのイメージが伴なっていて、もし仮にどう考えるのかを忘れてしまっても、図を描けば思い出せるはずですが、これをテクニックとして教えてしまえば(整数部分×分母をして、その答えと分子の数を足すというような…)大きさの感覚が全くなくても解くことはできるようになります。ですが、後者の場合は、忘れてしまえばお手上げで、かけるんだったかな、たすんだったかな…というようなことになったりもするでしょう。
小さい子達が初めて何かを学ぶ際、やり方を教えてしまうことで失うものがあるということを、もっと多くの人に知って頂けたらなと思います。
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