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2022年10月20日 (木)

すごい世界だなぁと思うけど

私はずっと公立の学校だったので、中学受験は未経験。その後も国公立しか縁がなかったので、何か特別難しい問題を解いたりということのないまま大人になりました。
子どもの頃は放課後、完全下校になるまでは運動場で遊びまわっているか、部活動をしているかでしたから、教室に来てくれる子の多くが中学受験をすることに驚いたりもします。

もちろん、時代は変わりましたし、それぞれのご家庭のお考えがあり、お子さんによっては私立の学校が合っているということもあるでしょうし、私立の方が手厚い教育が受けられるというようなこともあるのだと思いますので、中学受験を否定しようとは思わないのですが、何かの機会に時々見せて頂く、受験塾のテキストやテストの問題などを見ると、これを小学生が解くのかと驚かされたり、子どもの負担の大きさが心配になったりします。

もちろん、テストなどでは、確実に点を取る必要がある基本問題、できることが望ましい応用問題、大半の子ができないことを想定しているであろう難問が混ぜてあるので、難問に関しては、算数が抜群にできるタイプの子ぐらいしか解けないのだろうと思いますが、そうは言っても、中堅以上の学校を目指す子達はそういう骨のある問題も全くお手上げの状態では困るのかもしれません。

生まれつき算数の能力に恵まれているタイプの子は別として、平均的な子、平均より少し上ぐらいの子が、そういう問題を考えられるようになるには、やはりとにかく小さい頃から、問題をしっかり考えるということを積み重ねるしかないのではないかという気がします。
早くから塾などに通わせて、大量に問題を解かせ、計算のスピードなどをあげたとしても、恐らく多くの子は骨のある応用問題には太刀打ちできるようにはならないのではないかと思うのです。

そういえば、今日の朝ドラを見ていて思ったのですが、主人公の女の子が模型飛行機を作っていて、竹ひごがうまく曲げられないとか、本などを見て完成したものの、うまく飛ばないとか、そういう状況で「なんでかなぁ?どうすればもっと飛ぶのかなぁ?」と考えているようなシーンがありました。
今の時代、もしそんな状況があったとしても、すぐに検索して、うまく竹ひごを曲げる方法や、うまく飛ばす方法などを調べることができるのだろうと思います。その結果、知りたいことには容易くたどり着けるかもしれませんが、その子自身の頭で考え、試行錯誤をし、失敗から更に学び、目的に近づいていくというような経験を失ってしまうのだなと。それはちょっと残念で、恐ろしくもあるなと思います。

子どもはドリルやプリント、タブレットなどでは限られたことしか学べないのではないかと思います。自分の手で、頭で、あれこれ考え、試し、失敗し、また挑戦し…そんな経験が、きっと大きな学びになるんだろうなと、そんな気がします。

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