大切だけど時間がかかる
小さい頃から一緒にレッスンをしている子達の場合はあまり困ることはないのですが、学年が上がってからご縁をもらった子達の場合、算数や数学で困ってから来てくれる場合が少なくない上、授業の進度も低学年などと比べると速くなりますから、理解できるまでずっと足踏みしているわけにもいかなかったりもします。
一般的な塾や学校などでは、先に解法の説明から入って、それを真似て問題を解くという授業をすることも多いのだと思いますが、それをすると、ある程度予定通りにカリキュラムを進めることができますし、考えることが苦手な子でも、とりあえず問題を解くことはできるので、指導者側もなんとなく満足してしまうこともあるかもしれません。(満足していなくても、それ以外の方法がないということもあるかもしれませんが。)
うちの教室では、基本的に解法を教えて問題を解かせるということはしませんが、問題をクリアするペースがゆっくりの子などは、学校が先に行ってしまうのも困るので、どこまで助けるか、どこまで教えるかの判断に迫られることがあります。
今日のレッスンの子は夏休みにがんばってくれたので、進度には多少余裕があるのですが、二次関数を学習していて、今日は変化の割合もすることになりました。
二次関数の変化の割合の求め方は、ただ答えが出せればいいのであれば、与えられたxの値を式に代入し、(xの増加量)分の(yの増加量)を計算すればよく、xの変域が0をまたいでいるときは、yの変域のどちらかは0になり、xの変域で与えられている値のうち、y軸から離れている方の値を代入して計算すればいい…というように、解き方、考え方を教えれば、その場では大半の子が解くことはできるようになるだろうと思います。
また、自分が何をしているのか分からなくても、計算の仕方、ルールを覚えてしまえば、正解に辿り着くことはできます。
ただ、それは本当の意味ではその子にとって何の学びにもなっていないのかもしれません。
速く解けること、カリキュラム通り進むことももちろん大事な場合もありますが、先に説明をするというのは本当に、子どもの考える機会を奪う可能性が高く、長い目で見ると全く役に立たない勉強をさせているかもしれません。
勉強に限らず、大切なことは大抵何でも時間がかかるのではないかなと。でも、そのかけた時間はきっと無駄になることなく、その子の力になってくれるはずだと思います。
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