一歩一歩
教室の子達と色々なことを学びますが、大人の感覚と子どもの感覚は全く違いますし、その子どもも一人ひとりみんな性格も好みも能力も違いますから、できるだけ自分の物差しで測らないよう気を付けねばと思っています。
大人が見れば何でもない簡単なことでも、それを簡単と感じるかどうかは子ども一人ひとり違いますから、様子を見ながら、最小限の手助けや声掛けをしていきます。
たとえば、図にかかれた積み木の数を考える問題でも、空間認知が優れている子であれば、実際に積み木を使わなくてもさっさと解いてしまうこともある一方で、小さい子などは初めのうち、実際に積み木で形を作って、いくつ使ったか確かめなければ分からないという子もいます。
更にレベルが上がって、3方向から見た積み木の図を見て、最も少ない場合と最も多い場合のつみきの数を考えるという問題になると、多くの子が初めは積み木を使いながら試行錯誤をする必要があるのですが、それもやはり個人差があり、問題の意味がわかれば、積み木なしでもすぐに考えられるようになる子もいれば、積み木がないとなかなか…という子もいます。
今日は、後者のタイプの子に対して、これまで数回は実際に積み木を使って考えてもいいことにしていたのを、試しにこういう考え方ができるかを、既に解いた問題を指しながら確認したところ、何度か実際に作って確めるという作業を繰り返した後だということもあり、言いたいことが通じて、積み木なしで1問一緒に考えた後は、自分でもその考えが使えるようになりました。
もちろん、分かるかどうか試してみましたが、仮にまだ抵抗感があるとか、意味が伝わっていないようだとか感じれば、無理はせず、まだ積み木を使ってもいいことにするつもりでしたので、あくまでもその子が自分で考えられるようになるかどうか、タイミングを見ているという感じです。
教えられた方法を、よくわからないまま覚えて使うのは、本人はもやもやしたままですし、解けても気持ちよさもありませんが、自分で考えられるようになれば、反応は目に見えて変わることが多いですし、そういうときの子どもたちの表情は穏やかで大好きです。
さて、明日、明後日には終業式。いよいよ夏休みがスタートしますね。
今のところまだ行動制限などは出ていないようですから、夏はお出かけされるご家庭も多いことと思います。(子ども達は2年以上色々我慢して諦めてきましたしね。)ただ、聞く限りでは、発熱して専門機関に問合せをしようにも、その電話が全然繋がらないというような状態になってきているようですので、できる限りの感染対策を心がけて、元気に夏を過ごせるといいですね。(私はこの夏も引き続き引きこもる予定です。)
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