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2022年5月19日 (木)

子どもは担任を選べない

ある子がひとまず今月お休みすることになりました。お話を伺うと、学校に行きたくないほど楽しくなくて、帰ってきてもぐったりで、とてもこちらに来てがんばろうと思える状況ではないと。(低学年ではないので、新学年になっての変化のようです。)
前の学年のときは、苦手だった算数も随分できるようになってきて、何より嫌がらなくなったなと嬉しく思っていたのが、そう言われてみれば4月以降、休みがちだったり、今ひとつ調子が出ないようだったりしていたなと。
うちの教室が嫌ということではなさそうなので、それはせめてもの救いではありますが、まだ新学年も始まって2か月足らず。今後、よい方に向いていくといいのですが…。

お話によると、その子と先生の相性に問題があるようで、人間だれしも合う合わない、好き嫌いはありますから、難しいところですが、子どもはこの先生がこの学年の担任ですと言われたら、基本的にそれを受け入れるしかありません。どうしても好きになれない、耐えられないというような場合は学校を休むか、転校するか…いずれにせよ子どもにとっては決して簡単なことではないでしょう。

私は元々は中学校の教員志望で大学に進学しましたが、まずは数年一般企業で働いて社会勉強をしてみようと就職。その間に少し離れたところから学校を見つめると、自分には無理だと思うようになりました。ひとつは、自分一人で30人、40人の子どもを、自分が納得いく形でしっかり見ることは不可能だと思えたこと。そして、もうひとつは、私も人間なので、どうしても好きになれない子どももいるかもしれず、受け持ちの子の中にそういう子がいた場合、恐らく何らかの態度に出てしまうのではないかと。そうなったとき、子どもはたとえ私のことが嫌いでも、先生を選ぶことはできないのに、好きになれない子がいる自分を許せそうにないと思えたことでした。

子ども達と一緒に学びたい。できなくて困っている子の手助けをしたい。そういう気持ちはありましたが、学校では無理だと思い、結果、塾講師を経て、自分で教室をしています。
学校ではないので、私のことが嫌なら子どもにも辞める自由があります。
もちろん、子どもに嫌われるのは悲しいことですから、できるだけそんなことにはなりたくありませんが、それでも、子どもに辞める自由、選ぶ自由があるこの状況は、私にとってはかなり大事なものでもあります。

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