なんだろうな。
算数でかなり苦戦状態になってから来てくれた4年生の子は、その後それなりにコツコツ取り組んでくれて、笑顔が見られることも増え、楽しそうに取り組んでくれているのを見ると、とりあえずホッとするのですが、どうしてなのか、なかなかステップを上がってくれません。
もちろん、持って生まれた能力差、好き嫌いなどはありますが、その子の場合、少なくとも今は算数を嫌いだとは感じていないように思いますし、量の感覚がないわけでもないのです。
今日のレッスンでも、12L 入るバケツで水槽に150Lの水を入れるには、バケツ何杯の水を用意する必要があるか考える問題で、150÷12=12.5と答えを出した後、何杯必要かというところで完全ストップしてしまったので、問題の意味が分かっていないのかもしれないなと、3L入るバケツで小さな水槽に10Lの水を入れるなら、バケツ何杯用意したらいいかを考えてもらうことにしました。
その数値にすれば、間違うにしても3杯と答えるかどうかだろうと思ったのですが、全く動き出さないので、長方形で水槽を表し、バケツも1つ描いて、それぞれに10L、3Lと書いてから、「1杯目入れたら(水槽の)どの辺まで水入る?」と尋ねたところ、長方形をじっと見つめ、初めは下から3分の1あたりに印をしようとしてから、少し考え直し、それよりもう少し下の、ちゃんと10分の3辺りに印をしました。
その感覚があるのに、なぜかそこからすんなり進まず、「じゃあ2杯目入れたらどのぐらいになるの?」「3杯目は?」と結局尋ねる必要があり、そのくせ、印のバランスはやはりほぼ完ぺきで、3杯入れたら後10分の1ほどが空いている状態になりました。
「いっぱいになった?」と尋ねると「なってない」と答え、「じゃあ4杯目も全部入るの?」と尋ねると「いや、こぼれる」と答えます。
それまでに、ぴったりにはならないけど、1杯じゃ全然足りないし、10杯だと使わないのがたくさんあるから、何杯用意したら足りるかという聞き方もしたのですが、それでも、なかなか「4杯」という答えに辿り着きません。
どうにかこうにか4杯と答えられた後、今度はすんなりいくかなと思ったのですが、150Lと12Lもすんなりとはいかず、また、1杯目でどのぐらいになるか、2杯目ではと考えていってもらったところ、どう見ても、12杯入れたところで、13杯目は全部入らないということは図に示されている様子なのに、13杯という答えに辿り着くまでにまたひと苦労。
これは一体どういう状態なのか(数に対してある程度感覚があるのに、何かが繋がらない感じ)、もう少しがんばれば一気に繋がるときが来るのか、なかなかもどかしいです。
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