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2021年12月 8日 (水)

どこまで描かせるか

子ども達には分からないときには絵や図を描くことを勧めるのですが、力がある小さい子などの場合、絵を描いて数を確かめれば簡単に分かってしまうような問題は、どこまで描かせるかは気を付けなくてはいけないと思っています。

今日のレッスンでも、算数がよくできる1年生さんと、列に並んだものが何番目になるかの問題を学習していたのですが、初めは15人の子どもが1列に並んでいて、前から9番目の子は後ろから何番目かという問題を解くのに、こちらが何も言わなくても、紙に棒人間のようなものを15人描いて、前から9番目の人を確かめ、後ろから数えて答えを出しました。
次の問題も同じように絵を描いて数えて解き、その後もずっと絵を描こうとしました。

これが算数が苦手な子、イメージする力がまだ弱い子などは、むしろ積極的に描いてもらうのですが、この子の場合、恐らく絵を描かなくてもある程度考えられるはずなのに、絵を描いて実際に数えていては、持っている能力を発揮することができません。
そこで、何度か絵を描いた後は、声掛けをして、本棚に本が並んでいて、右から7冊目が動物の図鑑というところを読みながら、空中に本が並んでいるのを数えているようなジェスチャーをして見せて、「動物の図鑑より右に何冊本があるの?」と尋ねたところ、ようやく頭に思い浮かべようとしてくれました。

絵を見て数えて答えを出すだけでは、イメージをしているわけではありませんので、頭はほとんど使っていない状態なのだと思います。それを、何度か書いた後、頭の中で思い浮かべさせるようにすることで、理解がひと段階進むのではないかと思います。

絵を描きたがらないのも困りものですが、よく考えずに絵を描いて、それを数えて答えを出すということは、ある程度の段階でイメージさせる方へ移行することが大事ではないかと思っています。

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