« 気の毒なことに…。 | トップページ | 成長を感じる »

2021年12月 3日 (金)

それでも嬉しかった

今週のあるレッスンでのこと。算数が苦手になってしまってから来てくれた子で、変化は見え始めているものの、学年が上がっている分、きちんと理解せずにやり過ごしてきたところも多く、すぐすぐ結果につながるというわけには、いっていません。
今回のレッスンで、面積の学習をしていたのですが、長方形のたての長さと面積が分かっていて、横の長さを考えるもので、たても横も長さが2桁になるものがありました。九九の範囲で分かるものは比較的すんなり解いていたのですが、2桁で割る筆算もやや心もとないらしく(できるようになっていたはずなのですが、また曖昧になったようで)、一旦は割り算の筆算を書いたものの、答えが出せずに止まってしまいました。
さて、どうするかな、どう助けようかなと思っていたところ、手が動き出したので見ていると、全体の数から割る数の引き算をし始めました。1回引き、2回引き…と引き算を繰り返し、自分でわかる方法で答えを出そうとしているのを見て、ちょっと感動しました。

時間はかかりますし、もちろんまどろっこしいわけですし、学年を考えると、そんな方法で出すのは決してお勧めはできません。そもそも、既に習った割り算の筆算を忘れていることも問題といえば問題です。
それでも、算数が苦手で、全く頓珍漢な答えを書いてみたり、考えようにも何をどう考えたらいいのかも分からない様子だった子が、何回分かを知りたければ、何回引けるかを考えれば答えが出せるのだと自分で気づき、答えを出そうとした姿は、やはりとても喜ばしいことだと思うのです。
ただまあ、これにはオチがありまして、引き算を繰り返して答えが0になったとき、その子が言いました。

「あ、しまった!何回引いたか数えてなかった!!」

思わず笑ってしまいましたが、そうやって自分で考えようとしたのはとてもいいことだと伝え、筆算を本当に忘れているのか、もう一度書いてもらってから、少しだけ助けはしましたが、どうにか筆算で解いてもらうことができました。
ぱっと答えが出るのはもちろん褒められることなのだろうと思いますが、まずは自分の頭を使って、一所懸命考えることが何より大事で、そうやって自分で答えに辿り着ければ、少し自信が増すだろうと思います。
この調子でコツコツがんばってくれるといいなと思っています。

|

« 気の毒なことに…。 | トップページ | 成長を感じる »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 気の毒なことに…。 | トップページ | 成長を感じる »