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2021年11月13日 (土)

先入観は禁物

その昔、教室を始める前、見学に行かせて頂いた教室で、まだ2年生だという子が分数の学習をしていて、10分の7時間が42分などというものまで答えてしまうのを見て、とてもとても驚きました。その頃の私は、時間を分に直すのは高学年がすることだと思っていましたので、そんな小さい子がそんなことできないのでは?と思って見ていただけに、かなりの衝撃を受けたのを覚えています。

ですが、教室を始めてから、子ども達から「やり方を習っていないからできない」というなことを聞くことが全くというほどなくなりました。
例えば、かけ算の学習を始めたばかりの子でも、導入の段階でかけ算というのは同じ数を何度も集めるような計算なのだなと理解すれば、突然18×3などの問題を出しても、18を3回足すとか、10を3回と8を3回それぞれ集めてから足すとかして、答えを出してしまうことは全く珍しくありません。

そんな子ども達の姿を見ていると、この内容はこの学年ではまだ難しいのでは…というような先入観はどんどん払拭され、あくまでも一人ひとりの子を見て、この子ならできると思うことなら学年に関係なくやってもらうようになっていきました。そして、こちらができるはずと思っていると、子ども達も、私とのレッスンがある程度長い子達は、きっとできるんだなと問題に向き合ってくれるような気がしています。

そこそこ長くそんな風にレッスンをしてきていますが、今日はまた、まだ先入観があったなと気づかされる出来事がありました。
かなり算数のセンスがあると感じる2年生さんが、驚くほどのペースで問題をクリアしてしまうので、先日から小数や分数の学習もしているのですが、学校ではまだようやく九九の暗唱などをしている段階のため、かけ算に関しては2桁×1桁、3桁×1桁まではやったものの、2桁×2桁はさすがに九九を覚えてからでないと大変だろうと、まだしていませんでした。

ですが、ある思考力問題のテキストに36×74を考える必要があるものがあり、それは一旦とばしてもらおうとしたところ「やりたい」と言うので、さすがに36を74回よりは74を36回の方が簡単かなと、それはアドバイスをし、74×10が740になると確認したところ、あとはそれを3回集め、その後は74を6回集めて、それを足して答えを出してしまいました。
2桁×2桁はまだやっていないし面倒だから…と思ったのは私の思い込みで、その子にとってはそれほどでもなかったのだなと。驚き、感動しつつも、気を付けなくてはと思わされました。

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