言葉の使い方
子ども達とレッスンをしていると、関西弁の言い回しを国語で一般的に通用する言葉だと思っている子がいたり、国語では間違いとされるてにをはの使い方をしている子がいたりします。
思い返せば、私は子どもの頃、母親が言葉遣いに厳しく、例えば、今ではもうすっかり許容されましたが、昔は「全然」は「~ない」を伴って使うとされていたため、「全然いい」というような使い方をすると訂正されていましたし、母には乱暴に聞こえるような言葉遣いはよく注意されていました。(それをきちんと守ったかどうかは別の話ですが…。)
今にして思えば、正しくしゃべることを意識させてもらったことは、ありがたいことだったなと思いますが、時代も変わりましたし、言葉遣いをいちいち注意すると親子関係もぎくしゃくするかもしれませんから、その加減も難しいところがあるでしょう。
ただ、今の時代、ひと昔前には「ら抜き言葉」の間違いが指摘されていたのが、その上に「れたす言葉」というのまで出てきているようですね。
本来なら「れ」は必要ないところに「れ」が付け足される用法のようで、例えば、「行くことができる」は「行ける」なのに「行けれる」というように、え?どうしてそこに??と思うようなところに「れ」が加わるようです。
他にも「自転車に乗る」のように、普通は「に」を使うべきところに「を」を入れてしゃべる子も少なからずいますが、それはきっと子どもを取り巻く大人たちが、昔に比べてそういうことにうるさくなくなったということもあるのか、子どもはおかしいとわかっていない場合もあります。
些細なことかもしれませんが、そして、時代と共に変化して、誤用ではなくなっていくこともあるとは思いますが、間違えたまま身に着けてしまうと、国語で思わぬところでバツをもらうことになるかもしれませんし、何が正しいか知らないのは困る場面も出てくるのではないかと思います。
間違った使い方をさせない、なんとしても正すということではなく、間違っているなと気づいたときには、正しい言い方を知っているかどうかを尋ねてみて、もし知らなければ「本当はこういうんだよ」と教えてあげるというのも大事なことかもしれません。
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