感覚がある子
子ども達とレッスンをしていて、最も能力差を感じるのは空間認知に関してではないかと思います。
これまでにも書いていますが、例えば、サイコロの展開図を見て、サイコロになるかならないかを判断したり、組み立てたときにどの辺とどの辺がくっつくかを考えたりする問題で、そういう問題が初見の小さい子でも、「見える」子と「見えない」子がいるのは、結構はっきり感じます。
「見える」子は持って生まれた空間認知能力があり、「見えない」子にはないのだろうと思うのですが、私自身は後者なので、「見える」子の頭の中がどうなっているのかは想像がつきません。
小さい子が展開図を見ながら、明らかに頭の中で組み立てているなと感じることが、まずまずの頻度であるのですが、そういう子を見ると、羨ましいなぁと思います。
恐らく、そういう能力がある子達は、図形などを見ても、直角かどうか、長さが等しいかどうかなどを、見ただけでかなりの確率で判断できるのだろうと思います。
そして、今日のレッスンでも、ある子に驚かされました。
方眼紙上で2つの頂点を決めて、あと1つをどこに取れば二等辺三角形が描けるかを考え、実際に描く問題だったのですが、問題を作った私としては、二等辺三角形が横向きになっている状態で描いてもらうイメージで点を取ったものがありました。
すると、その子は私の予想とは全く違う、不思議な位置に点を取ったので、「そこだと同じ長さになる?」と尋ねたものの、その子は平然としていて、理屈ではそこにはならないはずなんだけど…と思いつつ、違うことを見せようとコンパスで確かめたところ、1ミリちょっとしか違いがありませんでした。1ミリちょっとの違いは、小学校低学年の作図では許容される誤差なので、その子は見ただけで、方眼の線に沿って引いた縦の線と、方眼には沿っていない斜めの線がほぼ同じ長さになる点を、定規も何も使わずに決めたということで、本当にびっくりしました。
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