余裕は大事
4年生になってから来てくれ始めた子は、落ち着いて考えられれば結構賢いと感じるのですが、なぜかしばしばきちんと問題を読みもせず尋ねてきたり、適当に読んで、大事なところを読み飛ばしていたりすることがあります。
ある時期、その程度がひどくなったことがあり、その後また落ち着いたので、どうしてだったのか尋ねたところ、集中できていなかった時期は予定がいっぱいで、体力的にも物理的にも余裕がなかったようで、それを聞いて納得もしました。
その後、また落ち着きを取り戻してきたのですが、それでも油断すると、きちんと読まないうちから「これ、○○?」と尋ねてきたり、当てずっぽうの答えをしようとしたりすることがあり、「ちゃんと読んでないよね?読めない字があるんなら聞いてくれたらいいけど。」というと、ようやく問題文を読み始め、「ああ、そういうことね!」と。
その姿を見ていて感じるのが、普段時間に追われる生活をしていて、学校の宿題や習い事の課題などをこなすだけでも精一杯という状況が続くと、急がなくちゃ、早くやらなくちゃということばかりに意識が向いてしまい、それが習慣づいてしまうのではないかということです。
小さい子達が何かを考えるのには大人が思うより遥かに時間がかかります。それを知らずに、仮に子どもの希望であっても、たくさんの習い事をして、その後に学校の宿題やその他の課題をするとなると、よほど体力や気力がある子ならともかく、集中力が続かなかったり、眠くなってしまっても不思議ではないでしょう。
特に、放っておいても子どもが喜んで集中するようなことではなく、あまり気が進まないような課題であれば尚のこと、時間的にも体力的にも余裕がないと、じっくり取り組むというのはなかなか難しいでしょう。
子どもにはぼーっとする時間が大切だというのは、確かにそうなんだろうなと思います。
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