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2021年9月11日 (土)

とびきりのいい顔

今日のあるレッスンで、またとびきりのいい顔を見せてもらえました。
発達がゆっくりの低学年さんと、学校の進度はひとまず置いておいて、基礎から少しずつやり進めてきているのですが、最近は単元によっては学校で習う前に少し、こちらでやってみようかなと思い、その子にとって初めて習うことを、ここで一緒にしてみたりもしています。

今回のレッスンでも、まだ学校ではしておらず、私とは、数の大きさとしては、筆算を除けば100までの数しか一緒にしていない状態で、10が15個とか10が28個とか、更に進んで30×2とかを学習してみることにしました。
10円玉を並べて、必要であれば数えられるようにしてから、10が10個で100、15個で150は答えられたものの、10円玉を20個並べ、10個で100、もう10個も100というところまでは答えられるのに、それが200だということがぴんと来ていないということがわかりました。

もちろん、例えば、10個で100、もう10個も100だから、100+100と式を書いてあげれば、筆算をして答えを出すことはできる子なのですが、学校ではもう1000より大きい数も学習し終えているのに、100と100が200になることがわかっていないのは、やはり不自由だろうと思い、まずは10円玉を2つ持って見せ、「これ、10が2個だけど、『じゅうに』じゃなくて『じゅう』よね?」、3つ持って見せ「これは10が3個で『さんじゅう』。10が5個なら『じゅう』」と、十の数を表す部分を少し強めて言いながら、次に100円玉を2つ持って、「これ、100が2個だから、『ひゃくに』じゃなくて?」というと、ぱぁっととびきり明るいいい顔をして「にひゃく!」と答えてくれました。
それを一度答えたら、10円玉を30個並べてあるのを、100,100,100と把握した後、元気な声で「さんびゃく!」、35個なら「さんびゃくごじゅう!」ときちんと答えられるようになりました。

もちろん、恐らくまだ1問ずつ丁寧に、目の前に10円玉がある状態でするのでなければ、分からなくなることもあるだろうという段階ではありますが、学校では随分前に既に習ったであろうことの意味がひとつ、その子の中でつながった瞬間だったのだろうと思います。
あの何といえないいい表情を見られるのは、本当にこの仕事の特権だなぁと思います。

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