なんでもないひと言でも。
昨日の晩、たまたまインターネットの神戸新聞の記事で、母校の高校の写真が出ていたので、何の記事かな?と目を留めると、村上春樹さんに関する記事でした。
高校時代の色々なエピソードの中に、英語の授業でのひとコマが書かれていたのですが、それがなんだか妙に心に残りました。
以下、引用
当時の村上さんは、英文の小説に熱を上げていた。担任を務めた英語教員は、2008年の神戸新聞の取材に対し「appreciate(アプリシエート)という単語の意味を、鑑賞するとか感謝すると覚えてはいけない。『真価を知る』と覚えよと(村上さんらに)教えた」と話した。村上さんはコラムの中でこの授業に触れ「目の前がさあっと開ける思いがした」と振り返っている。翻訳家でもある村上さんの原点かもしれない。
引用終わり
私は昔からずっと英語は苦手で、できるだけ避けて通りたいと思っていましたが、このたったひとつの単語を、恐らく英語の先生はとりわけ特別に指導したわけではなく、派生する意味がたくさんあるから、本来の意味を覚えることが大切だというような趣旨でおっしゃったのかもしれない(あくまでも想像ですが)のに、そのひと言が村上さんには「刺さった」んだなぁと。
そして、自分もきっと、他の人にとっては何でもないこと、気に留めないようなことが、深く心に響いて、何かのきっかけになっているというようなことがあるようにも思います。
と同時に、自分では全くそんな意図はなかったのに、結果的に相手を怒らせたり、傷つけたりしてしまったこともないとは言えません。
言葉はとても大切で、気を付けて使わなくてはいけないものなのだなと、この記事を読みながら、改めて考えさせられました。
| 固定リンク
コメント