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2021年8月26日 (木)

楽しくないだろうな

好き嫌いは理屈ではないので、算数に関しても、好きな子もいれば嫌いな子もいるのは当然ですし、好き嫌いとは別に得意不得意があるのも確かです。好きでがんばっているけど思うように結果に繋がらない子もいれば、過去に、中学生になっても常に高得点を取っていて、よくできるのに、算数・数学をずっと嫌いだと言っていた子もいました。

嫌いなものを好きにさせることは相当難しいことだと思いますし、大嫌いであれば無理して好きにならなくてもとも思いますが、少し前から来てくれている低学年さんは、早い段階から塾などで先取りの学習をしていて、学年より遥かに先のことを塾で習っているようなのですが、おさらいをすると、あちこち穴が見つかり、本当のところ、意味は理解していないんだなということも少なくありません。

せっかく先取りしているのに、自分が何をしているのか、何を解いているのかすらわかっていないのであれば、解いていても何も楽しくないだろうなと思います。そして、楽しくなければ尚更、習っただけのことはすぐにこぼれ落ちていきますし、実りは極めて限定的なものになるだろうとも思います。

例えば、小数のかけ算で、小数点の位置の決め方は、0.03×0.8なら、24の一の位のところから、3回小数点を移動させて0.024としますが、その決め方だけを覚えていれば、整数のかけ算ができる子なら、小数のかけ算の点の位置を決めることもできるでしょう。
ただ、どうして点の位置がそこに来るのか、それは何をしているのかを知らなくても、答えだけは出せるので、間違った場合、やり方を忘れた場合にどう考えたらいいのかは分からないでしょうし、その勉強はほぼ何にも繋がっていかないだろうと思います。

算数が好きな子であれば、放っておいても、ああかな、こうかなと考えるかもしれませんが、それほどでもない子達は、小さい頃に自分でしっかり考えてわかったという経験を重ねることが、楽しい、気持ちいい、好きというような好感情を抱くきっかけになるかもしれません。そうなれば、嫌々取り組むより遥かに身に着くようになりますし、何より嫌だなぁという気持ちを抱かなくて済むのは喜ばしいことだとも思います。

まだ「つ」がつく年齢の間ぐらいはせめて、本人がきちんと理解し、納得しながら学習を進めていくことを大切にしてあげてほしいなと思います。

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