今日は振替レッスンが2件入っていたので、連休ボケ解消にもなるなと思いつつ出勤。頭の方は休みボケを感じることもなく、ホッとしましたが、来るはずの子が忘れていて来なかったり、かと思えば、別の子は予定より随分早くやってきたりと、皆さん連休明けで調子が狂っておられるのかしらという感じでした。
今日来た子のうちひとりは、小学校低学年の頃から既に算数に苦手意識を抱き、そのまま中2の終わり近くまで過ごしてきた後、冬の終わり頃から来てくれるようになった子だったのですが、長年上塗りされてきたであろう苦手意識が、思考さえも邪魔しているような印象で、入試というリミットも、その前には内申書のリミットもあるので、このところ、なんとかそろそろ変化が見えてこないものかと願っているものの、なかなか…。
一度やっただけではもちろんまだまだ足りないものの、中1・2年の総復習もようやくひと通りは終えて、以前に間違えたまま保留にしていたところの直しに手を付けたところ、またも、う~ん、どうしてだろう…と思うようなことが次々に起こりました。
男子17人、女子13人、それぞれの平均体重がxkgとykgで、30人全員の平均体重がzkgという関係を式に表す問題で、もうとにかくあり得ないようなことを次々とするので、おさらいはしたはずの平均の出し方が分からなくなっているのだろうかと思い、50kgの人が3人、40kgの人が2人いたら、その平均体重はと尋ねると、(50+50+50+40+40)÷5という式をすぐに書いたので、平均の出し方は分かっていることは確認できました。
そこで、男子17人の平均体重は50kg、女子13人のは40kgということにして、30人の平均体重を考えてもらったところ、しばし迷走。5人は出せるのに人数が増えたら出せなくなるの?と尋ね、ようやく(50×17+40×13)÷30の式を書けたので、その式のどこをx、yに置き換えるか、それとzはどんな関係になるかと尋ねて、なんとか正解してくれました。
しかし、次は「何人かの人に飴を3個ずつ配ると10個余り、5個ずつ配ると2個足りない。何人に配ったか。」という問題で、これは3x+10と5x-2という式をすぐ書くことができたものの、その2つがどういう関係なのかが全くイメージできないようでした。その式は何を表しているのかと尋ねると、どちらも飴の数とはいうものの、どちらが多い(敢えてそう尋ねたのですが)か尋ねたところ、3x+10の方が多いといいます。それはなぜか尋ねると、「もしxが2だったら…」という謎の説明が始まり、少なくともその子の頭の中では飴を配っているイメージは全く浮かんでいないようだということがわかりました。
その状態の子に、それはどちらも飴の数を表しているのだから、イコールで結べばいいのだと教えるのは簡単ですし、それを教えれば解くことはできます。ですが、イメージできていないのに解き方を教わって答えを出しても、しばらくすればまた解けなくなるでしょう。
そこで、当てはめても何してもいいから、何人に配ったのか考えてと言って待っていたところ、何か手を動かしてはいるものの、いつまで経っても6人という答えには辿り着きません。そこからまた何度かやりとりをし、4人だと5個ずつ配ってもまだ余る、5人だとちょうど配れるというところまで来たのですが、そこからまた迷走。なぜか9人と答えたので、説明してもらうと合わない。6人、7人、8人はどうだったの?と尋ね、ようやく6人なら条件に合うことに気づき、3x+10と5x-2は等しいことも分かってくれました。
他にも、具体的な数字で、数も簡単なもので例を挙げると、ある程度きちんと考えて答えられるのが、文字に置き換わった途端全くちんぷんかんぷんになるのは、中3でもまだ抽象思考に切り替われていないということなのか、その辺りが本当にもどかしく、焦っても仕方ないとわかっていても、ついつい焦ってしまいます…。
自分にもっともっと指導力があればいいのですが…。
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