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2021年5月19日 (水)

速いのだけがいいわけじゃない

小学校高学年で、算数に強烈な拒否反応を示したことでご縁をもらった子が中学2年になりました。その子とは算数、数学しか一緒にしていないので、他教科のことはわからないものの、強い拒否反応は小学生のうちになくなり、むしろ算数は比較的好きな教科にさえなってくれました。
ただ、慎重な性格なのか、自信が持てないと手を動かせないのか、問題を解き始めるまでにかなり時間がかかります。それでも、意味が分からないのに解き方だけを覚えるという勉強の仕方はもう気持ち悪く感じるようになったようなので、私としても待てる限りは待つようにしています。

そんな彼女は、文字式の計算や方程式などでも、そこまで丁寧に途中式を書かなくてもいいのではと思うぐらいにきっちりきっちり全部書くので、これまた時間がかかるのですが、見ていると、時間はかかるもののミスは極めて少なく、更には、解けるようになったものは時間が経っても結構しっかり頭に入っているようだとわかりました。

近々実力テストがあるとのことで、今週のレッスンに来るまでに、ワークブックの中1のおさらいのページを見直して、解けると思うところはとばして、不安なところは解いてみて、わからないところがどこかはっきりさせて持ってきてと伝えておいたところ、予想以上に解けると思うところが多く、不安だったから解いたのであろうところもほとんど全てあっており、解けなかったというものはごく僅かでした。
手を付けていなかった問題のうち、忘れる子が多いものや、うっかりミスをしそうなものをいくつかピックアップして解いてもらったのですが、それも解けるものの方が多く、解けるか解けないかの見極めもまずまずの精度なのだと感じました。

正直なところ、ペースは本当にゆっくりゆっくりなのですが、ここまで身に着くのであれば、すぐわかってパパっと解いてしまうものの、大半を忘れてしまうタイプの子と比べたら、彼女の学習の仕方の方が「効率的」ともいえるかもしれません。
やはり、何より一番は、たとえ時間がかかろうとも、その子がしっかり理解しているかどうかなのだなと改めて感じました。

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