伝わるまで何度でも
子ども達はみんなそれぞれ性格や興味、能力が異なるので、同じ私がレッスンをしても、もちろん反応や成果は異なります。
ただ、私は一緒にレッスンをする子達に対しては、勉強が得意であろうと苦手であろうと構わないものの、今よりできるようになりたい、賢くなりたい、苦手意識をなくしたいなど、本人に何らかのモチベーションがあることは欠かせません。
例えば、自分は乗り気ではない、もしくは嫌なんだけど、お父さんやお母さんが勉強しなさいというから仕方なくする、仕方なく塾や教室に通うというような子もいるかもしれません。でも、少なくとも私は、そういう気持ちの子とは一緒にレッスンをしたいとは思いません。
初めのうち、何度言ってもろくに考えずに適当な答えを書いては消し、書いては消しを繰り返すような子や、恐らくやりたくなかったとか、面倒だったとかでやらなかったと思われる(もしくはおうちからそうお知らせが入っている)宿題を「今週忙しかったから」とか「難しくてわからなかった」とか、こちらからすればバレバレの言い訳をするような子には、とにかく伝わるまで何度でも、自分の考えを伝えます。
仮にその考えが伝わらず、こんな教室、こんな先生は嫌だと思われたら、残念ながら私ではお役に立てないわけですから、自分の信念は曲げられません。
今週のレッスンでも、まだ一緒にレッスンをするようになって比較的日の浅い子が、問題をろくに読まず、次々に適当な答えを書き、宿題はやりたいものだけやってある状態で「(残っているものは)今週忙しかったからできなかった」と言うので、また、宿題は嫌々やっても身につかないから、したくなかったらしなくていいけど、私は嘘をつかれるのはとても嫌だから、やりたくなかったからしなかったときにはそう言ってくれる方がいいということを伝え、ろくに考えずに答えを次々変えることに対しては、ほかの塾や教室なら、わからないといったらすぐ教えてくれるところもあるかもしれないけど、それではその子が賢くなることはないから、私は絶対しないということと、その代わり、一所懸命考えているのにわからないようなら、そのときは必ず助けるということを伝えました。
その子は集中していないときはやたらとはしゃいでふざけて見せるのですが、その話をした後、ずっとその子なりに集中して取り組んでくれているのが伝わってきました。
こういう話を子どもに向かってするたび、中には、説教臭いとか、小うるさいとか思う子もいるかもしれないなと思いますが、少なくとも私は子ども相手にも真剣に向き合っているので、それが伝わらなければ仕方ないとも思っています。誰にだって相性、好き嫌いはあるでしょうし、子どもにも選ぶ権利があるのですから。
私は、子ども達がここに来てくれる限りは、できるだけ誠実に、真剣に向き合いたいと思っています。
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