きっとまた…。
新年度からレッスンをさせてもらうことになったある子は、体験レッスンのときにはそこまで感じなかったのですが、実際にレッスンをさせてもらったところ、この子も、早く解かなくちゃ!!と計算などはすぐに手が動くものの、問題をじっくり読んで考えることには慣れていないようで、思い付きで次々に答えを繰り出してきます。
学年が上がっていて、それまでに別の塾や教室などで熱心に取り組んできたとか、私立の学校で授業の進度が速く、内容も難しかったりというようなことがある子達にはしばしば見られることではありますが、せっかくこれまでがんばって来たんだろうにと、切ない気持ちになります。
考えるのは時間がかかることなのだということを、もっともっと大人たちに知ってもらいたいし、その時間をしっかりかけなければ、なかなか本当の力はつかないのだということも知ってもらいたい。
もちろん、時々、持って生まれたものにとても恵まれていて、見たらぱっと分かるような子もいるにはいますが、そういう子はごくごくひと握りの子で、普通は、初めのうちは大人にとったら当たり前の簡単すぎるようなことでも、ちゃんと考えて納得するまで、分かるまでには、小さい子達は時間がかかるものです。ただ、そうやってしっかりしっかり考えた子達は、そのうち自然とスピードアップしていくのも、ほぼ例外がありません。
よく考えずに答えを次々繰り出す癖がついてしまった子達を、そこからじっくり考えるよう切り替えてもらうのは、時間もかかりますし、子ども自身の忍耐力や覚悟も必要になってくるので、とても気の毒で申し訳なく思います。(おまけに、私は、教えてくれないから意地悪だと思われたり、怖いと思われたりするわけですから、本当にお互いに何もいいことがありません…。)
今回の新人さんにも、そのうち、きっとまた、この先生怖い…と思われるんだろうなと思いますが、子どもにとって大切なことは譲れませんから、そこは覚悟を決めてがんばりたいと思います。
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