« はじめが大事 | トップページ | 気のせいでなければいいな »

2021年3月16日 (火)

昔を思い出すと

自分が中高生だった頃、順列組合せ、確率の類がほぼ全て、数学のほかの単元に比べて、解いた答えが合っているかどうか確信が持てないものが多く、苦手としていたことを覚えています。
今思えば、その単元に限ったことではなく、習ったことを覚えて、それを使って解くことを繰り返していたため、覚えることが増え、どの場合にどれを使うのかの判断も必要になる上述の単元で苦戦するのは当然のことだったのだろうと思います。

小さい頃からじっくり考えて解くことが当たり前になっている子達でも、その単元は他の単元より嫌いだという子は少なくありませんが、私が抱えていたモヤモヤは、自分が何を解いているのか、深く考えることなくなんとなく答えを出し続けていたからなのだと思います。

最近は小学校の場合の数でも、結構しっかり順列組合せの基礎になるような問題が出てきますし、中学では、そのまま高校数学につながっていくような内容までしっかり学習するので、その時期に図を描いたり、どんな場合があるか書き出したりということを、じっくり納得いくまで考える経験をすることで、昔の私のようなモヤモヤを抱えずに済むのではないかという気がします。

また、この単元は実生活での経験なども問題を解く際の助けになるように思いますので、くじ引きをしたり、じゃんけんをしたり、好きなカードを何枚か選んだり、そんな経験を実際に色々したことがある子は、イメージがしやすいのかもしれません。

今回のあるレッスンで、5種類のパンをA、B2人の子で分ける分け方は何通りあるか(どちらかが0個の場合は考えない)という問題にあり得ない答えを書いた子がいました。どう考えたのかよくわからない間違い方だったので、どんな分け方があるか書き出してもらったところ、なぜかどの分け方も必ずあんパンを選んでおり、書き出し方もAの子が1個取る場合、2個取る場合と書き始めたのに、2個取る場合を全部書かないうちに3個取る場合や4個取る場合も混ざり始め、途中までは前から順に書きだしていたのが、途中では最初に出てくるあんパンが後ろに出てきたりと、大混乱。
それでも最後まで考えて答えに辿り着いてもらった後で、その書き方では何かが抜けていても気づきにくいから、順番を決めて書き出すことを確認し、更に、そこでようやく、Aの子が1個取る場合と4個取る場合、Aの子が2個取る場合と3個取る場合はそれぞれ同じ何通りの答えが同じになるということを理由と共に伝えました。

ただ、この考え方も、普段から兄弟などでものを分ける経験をたくさんしている子であれば、自然とそういう発想が出てくることもあるかもしれません。また、実際に書き出して確かめることをせずに、計算の仕方だけを教えてしまうと、順番が関係する場合と関係しない場合などで混乱する可能性も高まります。(昔の私がそうでしたし。)

順列組合せの単元は、実生活の中でそれに関する色々な経験をしている子にとっては、それほど難しく感じないのかもしれませんね。

|

« はじめが大事 | トップページ | 気のせいでなければいいな »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« はじめが大事 | トップページ | 気のせいでなければいいな »