はじめが大事
私自身、鉛筆の持ち方はやや正しくないので、尚更思うのですが、教室を始めてから、鉛筆の持ち方が不自然な子がたくさんいることに驚きます。
私の場合、構えの段階では一応正しく持っているのですが、子ども達の中に少なからず構えからして明らかにおかしく、親指がぐるっと鉛筆に巻き付いていたり、筆のように人差し指だけでなく、中指まで鉛筆を押さえていたり、妙な癖がついている子がいます。
小さい頃からお子さんを教室に通わせてようと考えられるご家庭は、教育への関心が高いご家庭がほとんどですから、尚更、なんでかなぁと思っていましたが、何年も子ども達を見ているうち、むしろ早くから鉛筆を持たせることでそうなっている可能性も否定できないのではと思うようになりました。
私も就学前のお子さんとのレッスンでは、楽しくレッスンすることを優先したいこともあって、数字の書き方や鉛筆の持ち方は教えることはあっても、違っているからといって何度も注意するとか、必ず矯正させるとかまでは至りません。
同じようなことがご家庭でも行われていれば、子ども達はそれぞれに持ちやすい持ち方で字を書き、学校などで正しい持ち方を指導される前に自分の持ち方の癖ができてしまうのではないかと思います。
鉛筆でもお箸でも、癖がついてしまったものを矯正するのは、なかなか根気が必要で、本人の強い意志か周囲からの強制でもなければ、癖がそのまま定着してしまうこともあるでしょう。
正しい鉛筆の持ち方をすると、あまり筆圧がかけられないので、強く書きたい小さい子達には意識的な練習が必要なのだと思います。現に私は正しい構えはするものの、書くときに力が入り、そのせいで人差し指がぐっと曲がって山になってしまう癖が子どもの頃から抜けません。
読みやすい文字が書けるのであれば、持ち方はどうでもいいという考え方もあるかもしれませんが、正しい持ち方をすると、長く書いても疲れないとも言いますし、初めに正しい持ち方を癖づけてしまえば、それが普通になるのであれば、そうした方が子どもにとってもいいのではと思います。
そのためにも、幼いうちはあまり早くから鉛筆で文字を書かせないとか、書かせる場合は意識してやわらかい芯のものを使わせる、慣れるまでは持ち方の補助具をつけるとかの配慮も大切なのではないかと思います。
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