焦ってはダメだった。
普段はそれぞれの子のペースをしっかり見ながら、無理なく進めていくことを心掛けているのですが、時々、算数で苦戦していて、学校の授業のペースにも後れを取るような子とレッスンをさせてもらうときに、気をつけなくてはと思いながらも、ついつい授業が進んでしまうことへの焦りを感じてしまい、どうにかして先に進みたいという気持ちが強くなってしまうことがあります。
夏頃からレッスンさせてもらっている、成長のペースがゆっくりのお子さんは、いらしたときから学校のことは気にせず、私の思うように進めてくれたらいいと言って頂いたというのに、初めのうち、みるみる変化して、できるようになったことがたくさんあったため、このペースでいけば、なんとか授業に追いつけるようになるのではという気持ちが大きくなってしまって、知らず知らずのうちに目が曇りかけていたのではと、今回のレッスンで反省しました。
初めは4や5もぱっと見では認識できない状態だった子が、すぐに5まではわかるようになり、ほどなく10まで、更に20までと、通常より遥かに速いペースで理解が進んだもので、100までもすんなりいくのでは?と思ったのですが、ここがなかなか思うように進みません。
なんでだろう?教具も見せているのに…と思いながら、とてもとても初歩的なことに気づきました。
その子は当初、本当に基本の点つなぎもうまくできない状態から始まり、何かの絵になっているようなものの簡単なものはできるようになり、少しずつレベルを上げてきたつもりではあったのですが、少し複雑な点つなぎに今もかなり苦戦しているのに、嫌がるのを無理にそればかりさせるのは…と思ってしまっていたのです。
その昔、教室を始めるときにお世話になった先生が、計算などが苦手な子の多くは点つなぎが上手くできないことが多く、計算練習などをさせるより先に、とにかく点つなぎがきちんとできるように練習させることが大事だと言っておられて、私もそれを忘れたわけではなかったのに、5まで、10まで、20までと予想より遥かにスムーズだったもので、どこかでこのまま100まで行けるのではと思ってしまっていたのだと思います。
これまでに、点つなぎがきちんとできるようになっても、どうしても算数が苦手だったお子さんもいなかったわけではありませんが、今回の場合は、まだそれすら確かめていない段階なのに、どうにか100までを実感させようと無理強いするようになってしまっていたのかもと、大いに反省しました。
「急がば回れ。初心忘るべからず。」ですね。
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