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2021年2月 1日 (月)

「あ!」

数学で苦戦しているとのことで、先週体験レッスンをさせてもらった中学生さんがいます。
苦戦は小学校の中頃から始まったそうで、どこが曖昧なのか確認するため、小学校範囲からざっと、どこは自信があってどこが自信がないかを尋ねながら進んでいきました。
すると、苦手な子が多い速さや割合のところはやはりあやしい感じで、その辺りはきちんと理解していなければ中学校以降の数学でも困る場面が結構あるので、おさらいがてら少しずつ問題を解いてみてもらっていました。

しかし、例えば、重さを聞かれているのに、式の始まりが割合を表す数であったり、何倍かを考えねばならないのに、長さと長さをかけ算してしまったりと、習ったことを覚えた結果、全て曖昧という印象を受けました。

以前、小5のときに算数アレルギーが激しくなって、一緒にレッスンをするようになった子も式の順序や単位にあまり意識が向いていないようだったので、そのときにも、今回も、私にとっては「当たり前」のことを言ったところ、当時小5だった子も、今回の中学生さんも「あ!」という反応を見せました。(今回の中学生さんはマスク越しだったというのに、目の動きとマスクの下で明らかに口が動くのが分かったので、思わず笑ってしまいましたが。)

「求めたいものが重さなのに、割合を割ったら割合がバラバラになるだけよ?重さが知りたかったら、重さを分けたり集めたりしなきゃ重さにならへんよ?長さを聞かれてるんなら長さから始めなあかんし、そこは本来迷うところじゃないよ?」

もちろん、問題によってはその考え方だけでは考えられないものがあるかもしれませんが、少なくとも算数の範囲では、単位を意識し、何を求めるのかを意識すれば、式が何から始まるかは迷いようがないものがほとんどだと思います。そして、式の始めが決まれば、その数をどうすればいいのかを考えるだけです。(単位が異なるものは足したり、引いたりできないというのは今回の中学生はきちんと説明ができていたので、それが分かっている場合は、迷うのは掛け算をするか割り算をするかの判断になりますが。)
そして、仮にそこで迷ったとしても、求めたい答えがもとの数より大きくなるのか小さくなるのかを考えれば、どちらをすればよいかも判断できます。今回の子はその判断でも掛ける数や割る数が小数や分数になると迷うようでしたが、解き始める前に大きくなるか小さくなるかを考えておけば、間違って逆の計算をしてしまっても、「ああ、こっちじゃなかった」と計算し直せばいいわけです。

世の中には掛け算の式の順序は関係ないと、式の順序に関して全否定の立場の方もおられるようですが、掛け算に限らず、他の計算も全て合わせて考えた場合、普段から単位や順序を意識させることはかなり有効で大事なことのように思います。

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