日々発見
幼児、小学生については自作教材を中心に使うようになりました。元々教室を始めるきっかけとなった教材や学習法、その頃出合った色々な先生方や指導法、学習法などを十年以上使ってきて、もっとここはこうだったらいいのになとか、こんなものもほしいなとか、自分なりに感じたことを、なかなか思う通りに作ることは難しいながらも形にしていっています。
人が作ったものの間違いや至らないところ、使いづらいところに気づくのは案外簡単ですが、自分で作ると、判断するのも自分になるので、子どもと実際にレッスンをしてみて気づくということもあります。
これまで使っていたメインの教材は小4、小5の学習内容に関しては一部しか含まれておらず、小6内容はほぼ入っていないものだったので、その教材が済んだ子たちにはワークブックなどを使っていましたが、その範囲についても少しずつ作り進めていて、自作プリントで子どもとレッスンをするのは初めてという単元もいくつかあります。
そのため、もう教室を始めて(多分)18年目に入っているというのに、未だ新たな気付きを得ることがあります。
今日のレッスンでは、まだ3年生ながら順調に進んで、約分・通分の学習を始めている子に通分の問題を考えてもらったときに新たな発見がありました。
通分というものがどういうものなのかは色を塗ったりする課題を経て、言葉の意味を説明し、問題に進んだところ、初めのうちは全く問題なく、スラスラと最小公倍数を分母にして問題を解いていました。
しかし、9分の2と5分の3を通分しようとして、初めに分母の45を書いたのが見えたのに、おもむろにそれを消したので、書き方が気に入らなかったのかな?と思っていると、そこからなぜかあれこれかけ算をはじめ、135や更に大きな数を書いては消して何か悩んでいる様子です。
どうしたんだろうと思って、「なんで45を消したの?」と尋ねると「え?45で合ってるの?」と。おかしなことを言うなと思い、何気なく9分の2を別の紙に書いて、その隣に分母の45を書いて、分子がいくつになるか尋ねたところ、少し考えて「10」と答えた後、突然「あ~あ!そういうこと!」と何か納得した様子。
その瞬間、私も気づいたことがありました。「もしかして、さっきまでのは全部分子が1だったから迷わなかったの?」と尋ねると「そう」と答えました。
その子は元々算数がよくできる子で、気づくべきことにも言わなくても気づくことが多いので、通分のときも何も言わずにきちんと最小公倍数に揃えている姿を見て、その子が何に困っているのか気づけませんでした。
分母にかけた数と同じ数を分子にもかけなければイコールが成り立たないというのは、私や大人にとっては当たり前のことですが、まだ学び始めた段階の子にとっては、それもひとつの気づきなのだなと、その子にまた気づかせてもらいました。
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