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2020年10月20日 (火)

手が動く安心感

教室の子達とレッスンをしていると、私もこのぐらいの頃からしっかり考えて算数や数学をしていたら、もしかしたらもっと違った人生を歩んでいたかもしれないなと思ったりすることがありますが、私立中学に通う中3生は、随分前からとっくに高校数学の内容に入っていて、このところずっと数Ⅰや数Aをしています。

自分の高校時代には、教えられたことを覚え、当然のように公式は丸暗記し、それに当てはめて解くということしかできていなかったので、考えると言えば「これはどうやって解くんだったかな?」と記憶を呼び起こすというのがメインだったように思います。
しかし、もう十数年、まず考えるということを積み重ねてきたことで、すっかり忘れきっていた数Ⅰや数Aも、まず問題を見て考えるのが当たり前になり、その結果、ほとんど全てを忘れていても、考えれば解ける問題がかなりたくさんあることが分かりました。

一緒にレッスンするようになった当初は数学がキライで、とにかく面倒だから、マルになればそれでいいというタイプだった子が、段々と考えてくれるようになり、今週のレッスンでは二次関数をからめた二次不等式などをしていたのですが、見ていると、何も言わなくても簡単なグラフを描き、条件に当てはまるのがグラフのどの部分かを目で確かめ、それを見ながら答えを出していくので、なんとも嬉しく、頼もしく思いました。

完全に大人になって、高校数学に関しては習ったことを全て忘れ切っているような状態であっても、それまでの内容をしっかり考え、意味を理解したことで、こうすれば解けるのでは?と考えられる範囲が広がり、実際に数Ⅰ・数A程度であれば、覚えなければどうしようもない用語や、証明が面倒な定理などを除けば、大半を解くことができるとわかりましたので、子どもの頃からそうやって学んでいる子達であれば、もっと容易く高校数学も乗り切っていけるのだろうなと思います。

みんなが数学ができなければいけないわけではありませんし、高校、大学に行かなくてはいけないということでもありませんが、できることが増えると、それだけ選択肢が広がるのは確かですし、何より自分でしっかり考えられるということは、生きていく上でとても大切なことであるのも確かです。
そんな子がひとりでも多く増えていってくれるといいなと思っています。

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