分かってあげられないもどかしさ
子ども達とレッスンをしていると、時々想定外の反応が返ってくることがあります。
子どもが答えを間違えるとき、あらかじめ予想できる範囲の間違いもあれば、そうでないものもあるのですが、例えば、6cm8mmと5cm7mmをたすときに、10mmで繰り上がるのはわかっていても、本来は11cmと1cmで12cmとなるところを10に引っ張られて、21cmと書いてしまうような間違いのようなものはどう考えて間違えたのか想像がつきますので、どんな声掛けをすればいいかはすぐ思いつきます。ですが、どうしてそんな答えになったのか、どんな風に考えたのかが全く予想がつかないこともあって、その場合、どう考えたのか子どもに尋ねても、大抵の場合は説明してもらえず、どうすればそこから助け出せるのかが分からずに、思いつくことをあれこれ試みることになります。
今日のレッスンでも、長さの学習をしていた子が、たてが18cm、横が12cmのノートのまわりの長さを求める問題で完全に行き詰りました。
子どもによっては「まわりの長さ」というところがわかっていない場合もあるので、まずはそれを確認したところ、それはきちんとわかっていました。また、18cmをmmと混同しているのかもと思い、長い定規で18cmがどこか、12cmがどこかをそれぞれ指してもらったところ、それもきちんとさせました。それにも関わらず、答えに6cm(長さの差)を書いてみたり、次にはなぜか12と8だけを足してみたりと迷走。
数が2桁同士だから混乱しているのかもと思い、小さな長方形を描き、たて3cm、横1cmと書いてまわりの長さを尋ねたところ、少し考えて「8センチ」と答えました。
だったら分かるのでは?ともう一度問題に戻ってもらったのですが、まだダメ。次に、8cmはどう考えて分かったのかを尋ねたところ、「ここが3センチでここが1センチ、ここが1センチでここが3センチだから」と説明もしてくれたので、それを式にしてというとそこですんなりいきません。
仕方なく、ここが3cmでここが1cm…と本人に確認しながら、3+1+3+1=8という式を書いてみせて、「じゃあ同じように式を考えてみてくれる?」と言ってもダメ。
ただ、18cmのところと12cmのところを指して、「こことここで何センチ?」と尋ねると、ようやく「30センチ」との答えが。しかし!次に書かれた答えはなぜか90という数字でした。
その後も何度かやり取りをして、最終的には30cmと30cmだから60cmというところに辿り着きましたが、今回は何がどう引っかかっていたのか全く想像ができず、もどかしさを感じました。
もっともっと子ども達の頭の中を想像できるようになりたいと、17年経ってもまだまだ力不足を感じます…。
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