今日のレッスンを終えて、来週の準備をしていたところ、今日レッスンだった子のおうちの方からメールが来ました。
レッスンに来てくれた子が、私が自分のことがキライなのではと泣いて、もう行きたくないと言っているとのこと。
あまりにも想定外、青天の霹靂で、何かの間違いなのでは?と思いましたが、慌ててお電話を差し上げ、お話させて頂きました。
そもそも、私は怒るとかなりコワイというのは自覚はありますし、それを知っている子ども、保護者の方も少なくありません。
ですので、怒られた子が泣いて行きたくないと言っているというのであれば、驚きはしないのですが、今日のその子とのレッスンで一切怒ったりしておらず、仮に保護者の方が見ておられても、私がその子を怒っているとお感じにはならなかったのではないかと思います。
おうちの方も何かの勘違いではないかとその子に言ってくださったようなのですが、聞く耳を持ってくれなかったそうで、私としてもあまりに思いがけない出来事に戸惑っていました。
ですが、お話していてふと、十数年前の記憶が蘇ってきました。国語に強い苦手意識を持った帰国子女の高学年の子と、体験レッスンを経てレッスンをさせてもらうことになったのですが、初回のレッスンで本来のレッスン時刻より1時間以上早くやってきて、私は別の子達とのレッスン中だったので、「早かったね、レッスン中だから待っててね」と声をかけてレッスンを続けつつ、やってきてねと言ってあった課題をやってきたか尋ねたところ、教室で使う教材全てを忘れてきたと言うのです。
十分取りに帰れるだけの時間はあったので、取りに帰ってきたら?と何度か促したものの、なぜかじっと動かず座り続けていて、そのうちその子のレッスン時間になってしまいました。どうして取りに戻らなかったのか不思議だったので、「なんで取りに帰らなかったの?時間あったよね?」と尋ねても無言。「じゃあ、今日は何をするの?」と尋ねてもただただ無言。それでも、まだその子と会うのは2回目で、苦手意識が強いということも感じていたので、一切きつい言い方はしておらず、同じ時間にレッスンだった男の子も、なんでずっと黙ってるんだろうと不思議そうに見ていました。
とにかく無言のまま時間が過ぎ、何も言ってくれなければレッスンをすることもできないし、今日はもう帰る?と声をかけてもやはり無言。そのまま45分ぐらい経ったとき、突然立ち上がって教室を出ていきました。
私だけでなく、その場にいた男の子も「どうしたん、あいつ?!」と驚いたぐらい唐突で、何が起きたかわからず、家に帰ったのかどうかもわからなかったため、すぐにおうちに電話を入れ、事情を説明し、心配なので帰られたら連絡してほしいと伝えました。
どうやら真っすぐ帰ったようで、ほどなく連絡をくださったものの、電話口の向こうではその子が大泣きしているのが聞こえてきて、「もうやめる!!」と叫んでいるのも聞こえてきました。
おうちの方が、それなら自分からちゃんと言いなさいというと、電話を替わって「もうやめます!」と言われてしまいました。
教室を始めてから、辞められるまでの最短記録だな…と思いましたが、それはそうとして、原因が全く分かりませんでした。
結局、その子は翌日には電話をくれて、謝ってくれた後、これからよろしくお願いしますと言ってくれたので、最短記録にはなりませんでしたが、一切声を荒げたわけでもないのに、その子は後日、私に怒られてめちゃくちゃ怖かった、もう二度と怒られたくないと言ったのです。
いや、でも、本当にその時、その子に対しては怒ってなかったんだけど…と、私の中で謎が残ったままでしたが、その子はその後も私のことは驚くほど好きでいてくれたようなので、本当になんだったんだろうなと。
今日の出来事はその時以来の衝撃で、どうしてそこまで傷ついてしまったのか、何がいけなかったのか、申し訳ない気持ちはあるものの、どうしてあげていればよかったのか…。まだまだ修行が足りません…。
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