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2020年5月30日 (土)

嬉しい発見

新年度からの新人さんながら、元々他の教室に通っておられたりしていて、学校で習うことより遥か先のことまで学習している状態で、休校でレッスンを休まれることになったりもあって、これまでの内容もサラッとおさらいさせて頂くことになっていました。
これまで習ったことの中で、何か気になっておられるところがあるかお尋ねしたところ、図形が不得意なように感じるとのことでしたので、そこは丁寧に様子を見せてもらうつもりでいました。

これまでにも何度も書いていますが、算数・数学の図形、特に空間認知の問題に関しては持って生まれた能力がかなり大きく影響するもののひとつではないかと感じています。
私は残念ながらその能力には恵まれなかったようで、空間図形などの問題は実際に物を使って確かめるなどしながら、経験を重ねることで解ける範囲を広げたくちですが、子ども達を見ていると、私と同じような子、もしくは私よりも更に「見えない」子がいる一方で、経験もないのに当たり前のように頭に何かを思い浮かべて考えられる子達がいます。

「図形が苦手」という場合、多くは「見えない」子で、例えば積み木をお手本に合うように置いて形を作るような課題でも、明らかに大きさが合っていないようなものを何度も置いたり、どう見ても直角より大きい角、小さい角でも見ただけで判断できなかったりというようなことも珍しくありません。
そんな子でも、小さいうちから積極的に取り組めば、ある程度までは能力を伸ばせるような印象も持っていますので、新人さんが本当に図形が苦手なんだったら、早目に色々なものを使いながら経験を重ねてもらった方がいいだろうとは思っていました。
しかし、一緒にレッスンをしてみると、直角かどうかはかなりのものは見ただけで判断できていて、三角形の仲間分けをするような問題も、形の特徴を説明なしに見分けているような印象がありました。

そして、何より驚いたのが、実際に図形を描く問題で、方眼紙に定規でいきなり描いた(マス目を数えながら時間をかけたわけでなく)ひし形や平行四辺形が確かにひし形、平行四辺形になっていたことでした。
図形が苦手な子はひし形は正方形になってしまったり、凧形になってしまったり、平行四辺形は底辺の長さが揃わず台形になってしまったりというようなことは珍しくなく、ノーヒントで一発正解することはなかなかないのです。

それを見ただけでも、この子は図形は絶対苦手ではないはず!と確信が持てましたし、私があまりにすごいね!というので、本人もちょっと照れくさそうにしていました。
これはなかなか嬉しい発見でした。

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