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2020年5月19日 (火)

九九

教室ではかけ算の学習の際、九九の暗記は一緒にはせず、かけ算の考え方を学び、九九を覚えなくても答えが出せる状態になれば次に進みます。
その後、学校でかけ算を習い、恐らく暗唱のテストなどもあるのではないかと思いますが、もしかすると最近は暗唱のテストをそこまできっちりさせないままに通り過ぎる先生方も少なくないのでしょうか?

自分が子どもの頃は順番に先生に聞いてもらって、合格出来たら次の段…というように、全ての段をスラスラと暗唱できなければ、できるまで何度も先生のところに行き、合格するまでがんばらなくてはなりませんでしたので、九九が曖昧な子がどれだけいたのかわかりません。

ですが、最近教室の子たちを見ていると、覚えにくい、答えが21や24、27など、「いち」「し」「しち」など、音が似ているものについて、曖昧な記憶の子達がちらほらいるのを感じます。
もちろん、そういう子達も教室でかけ算とはどういうものか理解していますので、覚えていなくても考えて答えを出すことはできるのですが、九九に関しては使う頻度がかなり高いので、曖昧なところをそのたび考えて出すのは、長い目で見てもかなり非効率的ではないかと思います。

今回たまたま、ある保護者の方からかけ算の筆算で何度も何度も間違ってなかなかマルにならないとご相談を頂き、その辺りまではほぼ学習を終えた状態で来てくれた子だったため、九九の範囲のかけ算をどんな風に学習したのか、どのぐらいの定着度なのか把握していなかったので、それを確認してほしいとお伝えしました。

九九を習ったときには暗唱の練習もするでしょうけれど、学校できっちり完璧になるまでさせない場合、あやふやなところがあやふやなまま来ている子がいるように思います。そういう子達にかけ算やわり算の桁の多い筆算などをさせようとすると、基礎の九九が怪しい場合、当然ミスも多くなります。そうなると、計算が嫌になり、苦手意識を持つ可能性もなくはありません。

個人的には100マスのようなたし算、ひき算の答えを覚えさせる必要はないと思っていますが(覚えさせるとしたら10までの範囲で十分だと思っていますが)九九に関してはきっちり覚えさせるべきではないかと思います。
覚えなくてもいいのではと言えるのは、算数のセンスが突き抜けていて、覚えずとも結構な速さで答えを出してしまえるような子ぐらいではないかと。(実際、東大の池谷先生は九九を覚えておられないそうですが、足したり、倍にしたり、半分にしたりというような工夫で、暗記している人と遜色ないスピードで答えが出せるので困ったことはないとおっしゃっているのを読んだことがあります。)

3年生、4年生でかけ算やわり算の筆算のミスが多いというようなお子さんについては、まず九九の暗唱が完璧にできているかどうかを確認して頂き、あやしいところに関してはカードに書き出すなどして、完璧に覚えるまで何度も見て唱えさせるということをして頂くことも大事ではないかと思います。

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