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2020年2月14日 (金)

気になること

中学生の平面図形の作図の問題を見ているときにしばしば感じるのですが、例えば、線分上に点があり、その点を通る垂線を作図しなさいというような問題なのに、その点の位置が線分の中点にあって、本来求められる描き方をしなくても同じ作図ができるとか、本来であれば角の二等分線の交点を見つける必要があるのに、各辺の長さが同じで、辺の垂直二等分線を書いても同じ場所を見つけることができるというような問題が少なからずあります。

もちろん、この場合はどちらの作図をしても同じものが描けると判断した上でのことなら問題ないのですが、中学生の最初の段階の場合、どの場合は角の二等分線を使うのか、どの場合は垂直二等分線なのかなどの判断ができるかどうかも重要なので、判断ができず、適当に選んだ、本来であれば正しく描けない方法を選択しても答えになるという問題はどうなんだろうと思います。

今日のレッスンでも、2つの角の二等分線の交点を見つける必要がある(3つの辺から等しい距離にある点を見つける)作図の問題で、3つの辺の長さが似通っていたため、コンパスを立てる位置がずれたのかな?芯の太さ分ずれたのかな?というような、ぱっと見は合っていそうな作図を子どもがしていて、よくよく見ると方法を間違えている。正確に確かめると辺の長さも微妙に違っていたので、その方法で見つけた点は間違っていたという流れでした。

そこで、敢えて3つの辺の長さが明らかにバラバラの図を渡して、その3辺から等しい距離にある点を見つけてくれるようにいうと、しばらくその図を見つめた後、何も言わなくても角の二等分線の作図を2回して、正しい点を見つけてくれました。

指定された点を通る垂線を描く問題も、垂直二等分線の描き方で描いていたので、別の紙に線分を描き、中点とは明らかに違う位置に点を打って、そこを通る垂線を描く場合、自分が描いた描き方で描けるか尋ねたところ、描けないことに気づいて正しく描き直してくれました。

問題を作るときに敢えてアンバランスにしておくだけで子どもがきちんと考えやすくなるのになぁと思うものが、ワークブックや問題集の中に少なからずあるのは、ちょっと気になっています。

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